現代語訳 羿射九日異聞 第四話 羿と堯帝 後編
何度目であろうか、大きめなため息を僕が吐いていると隣に座ったおじさんが僕に話しかけてきた。
「坊や、そんな辛いことがあるなら何か飲み物でも飲むといい。私がご馳走しよう」
そういって果実水を店員に注文してくれる。
この店で飲んでいる人の中でもなかなか小奇麗な服の品の良いオジサンだなと思いながらも、「タダより高い物はない」の師匠の教えを思い出し慌てて
「いえいえそんなご馳走になるなんて!お気遣いありがとうございます」
と一応お断りをしておく。果実水飲みたかったけど。
「ほう、凄く