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少女と名付けた-4-

少女に誕生日プレゼントをもらった。何日も前から私の誕生日を気にして「あと何日…」と心待ちにしていたそうで、その話を聞いたとき少女から愛されてるなぁと実感した。

テレビの前に2つ置いてあり、1日経ってから「はい」と、ニコニコ笑顔で渡された。暖かい靴下と、ハンカチと、ドリップコーヒー。嬉しいメッセージも書いてあった。

数時間後、「あれ、渡さなきゃ!」とワクワクした顔で話していた。テレビの前になかったので「どこかへやった?」と聞いた。「もらったよ」と答えた。
次の日も「あ!あれ!」とワクワクした顔で私に話してくる。

ある投稿で、叔母の葬儀に出たら親戚や娘たちが「ごめんね、ごめんね」と謝っていたことに違和感を覚えた、という投稿があった。

なぜ謝る言葉は出てくるのだろう。

それは自分自身に後悔があるからだ。会いたいときに会えない理由を作っていた。会わない選択をしていた。


この下書きの記事から。ちょうど2年が経っていた。
少女は、少女という区切りでは収拾がつかなくなってきた。

何年も連れ添ってきた家族を探している。
隣にいるのに。

何を忘れたかったのだろう。
私は少女とずっと、いろんな話がしたかった。

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