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鎌倉にはハイキングコースもある

最近、「どこへお散歩に行こう?」なんて考えたとき、すぐ鎌倉が頭に浮かびます。

都内へ出るのも、鎌倉へ行くのも、我が家からだとだいたい同じくらいの時間がかかるんですよね…。

以前は都内に行くことが多かったのですが、コロナ禍を経て「なんか人が密集しているところは避けたい…」という気持ちが大きくなったのかもしれません。

「人が多い」というと、鎌倉もかなり混んでいるイメージがあります。ニュースでもオーバーツーリズムが話題になっていて、その代表格が京都と鎌倉っていう感じですよね。

でもめちゃめちゃ人が多いのは小町通りや鶴岡八幡宮周辺、それから江ノ電。だから海の方やちょっとはずれた神社仏閣はそれほどでもないと思います。しかも朝9時くらいからお昼前までしかお散歩しないので、人出もそれほどではないイメージです。

それと、鎌倉を選びたくなるのは、少しだけど都内へ出るより交通費が安いんですよね…。

というわけで、今回は桜の散った鎌倉をお散歩してきました。ちょっと調べたら、鎌倉にはいろいろなハイキングコースがあることを発見!時間の制約もあったので今回は北鎌倉駅を出発して鎌倉駅までの間にある「葛原岡ハイキングコース」を歩いてみました。

スタートはJR北鎌倉駅。北鎌倉駅で降りると駅前の桜もだいぶ散ってました。でもところどころでハラハラ散る桜がきれい。駅前の白鷺池の脇の桜が散り、花びらが用水路を流れていました。散りぎわの桜、大好きです。

白鷺池から東慶寺の前を通る道を歩いて行き、JRの踏切手前を右に入ると浄智寺の前に出ます。ここから見える山門、石段、そしてこの先にある鐘楼門へと続く道、なんか趣きがあって好きなんですよね。

今回はハイキングコースメインのため浄智寺は参拝しませんでしたが、葛原岡ハイキングコースはこの浄智寺のすぐ脇から入っていきます。

ちなみに浄智寺は鎌倉五山の一つで、鎌倉江ノ島七福神巡りの布袋様、鎌倉十三佛巡りの弥勒菩薩様、鎌倉三十三観音巡りの聖観音様、鎌倉二十四地蔵巡りの聖比丘地蔵(ひじりびくじぞう)、鎌倉五名水・鎌倉十井の甘露の井など見どころがいっぱいです。(ただ聖比丘地蔵は鎌倉国宝館に寄託されていて、浄智寺にはありません。)神社仏閣巡りが好きな方にはおすすめです。

浄智寺脇の道を進んでいくと、だんだんと「葛原岡ハイキングコース」の名にふさわしい山道になってきます。途中途中に看板があるので迷わず進めますが、そこそこアップダウンもあります。いつもお散歩は横浜の平地ばかりを歩いているので、「ちょっと運動してるなぁ…」っていう感じです。でも、もっと体を動かして、汗をかかないといけませんね…。

この山道を歩いていくと葛原岡神社にでます。

この神社は、鎌倉時代末期に後醍醐天皇の忠臣として鎌倉幕府討幕に尽力した日野俊基を祀っています。日野俊基は1331年(元弘元年)に討幕計画が発覚しとらわれ、翌年この鎌倉・葛原岡で処刑されたそうです。(その後も後醍醐天皇による討幕計画は続けられ、1333年(元弘三年)に鎌倉幕府は滅亡します。)

この神社は初めて参拝しましたが、とてもいい感じの神社です。行ったときはほとんど散っていましたが、桜の季節はきっと綺麗だと思います。あっ…桜の季節は人がいっぱいで風情が感じられないかな?

うーん、桜も見たいし、風情も感じたい…なかなか難しいですね。

葛原岡神社を出て少し歩くと源氏山公園に出ます。

源氏山公園は、平安時代の後三年の役(1083~1087年)で、源義家が奥羽(東北地方)に向かう際、この山に白旗を立て戦勝祈願をしたという言い伝えから、源氏山や白旗山と呼ばれるようになったといわれています。

桜や紅葉の名所として有名ですが、ちょうど桜は散ったばかり。でも新緑が綺麗でした。

源頼朝像を見ていたら、少し前に子どもが小学校の遠足で来たときの話を思い出しました。この公園のすぐ近くにある切り通しの一つ「化粧坂(けわいざか)」を登るのがつらかったとか、源氏山公園でグループのお友だちとお弁当を食べたとか。たしかに遠足でお弁当を食べるのにちょうどいい公園ですね。

源氏山公園を出て、少し坂道を下ると銭洗弁天に着きます。銭洗弁天に来るのなんて何年ぶりだろう?10年?15年?それくらい前のような気がします。

銭洗弁天は、源頼朝が湧き水が出ている場所に社を作らせ、宇賀福神を祀ったのが始まりとのこと。その後、第5代執権北条時頼が「銭をこの水で洗い清めれば福銭となり、一家は栄え、子孫は長く安らかになるであろう」と自ら持っていた銭を巳の日に洗って祈ると、人々もそれにならって銭を洗い清めるようになったとのこと。その後「銭洗いの水」と呼ばれるようになり、今もお金をこの水で洗うと幸福になると信じられています。

銭洗弁天では、200円志納して、お線香とザルを受け取り、お参りした後に湧き水でお金を洗います。ぼくは硬貨しか洗いませんでしたが、お札を洗っている人も多いみたいです。

子どもも学校の遠足で来たとき、クラスの友だちとお金を洗ったみたいです。みんなでワイワイ楽しみながらお参りするのって楽しそうでいいですよね。

銭洗弁天を出て、さらに坂を下ると「くずきりみのわ」というお店があります。お店の名前の通りくずきりが食べられます。

お店に入ると奥にお庭が広がっています。お庭には縁台やあずまやがあり、そこでもお抹茶やくずきりをいただけます。今回はあずまやの席が空いていたのでそちらでいただきました。

席に座ってお庭を眺めつつ、まずは熱いほうじ茶をいただきました。少したつとくずきりが運ばれてきます。くずきりは注文を受けてから葛粉を溶いて作られるのでできたてとのこと。素敵ですね。

ハイキングコースを歩いたせいもありますが、ちょっと蒸し暑い日だったので、氷の入った冷たいくずきりはとても美味しかったです。

くずきりを食べたのなんて何年ぶりだろう?昔、何度か京都の「鍵善良房」で食べましたが、とても美味しかったのを思い出しました。くずきりなどの和菓子は、食べる場所の雰囲気も重要ですよね。

くずきりを堪能したあとは、そのまま真っ直ぐ鎌倉駅へ。9時ごろ北鎌倉を出発して、鎌倉駅に着いたのが11時半。今回は約2時間半のお散歩でした。子どもが学校から帰ってくる時間を考えると、いつもこんな感じなんですよね。


北鎌倉駅を出ると桜の名残が。もう1週間早ければ…と一瞬思ったけど、満開だったら激混みですよね。
池の用水路にも桜の花びらが。
北鎌倉駅から少し歩くと浄智寺の入り口。このお寺の脇からハイキングコースに入ります。
舗装された道沿いにも桜の木が。ハラハラ散っている風景も素敵です。
春の陽射しに輝く新緑も綺麗。でも、ちょっと蒸し暑いかも…。
ハイキングコースらしくなってきました。木の根に注意!ですね。
山道を下ると葛原岡神社に出ます。うっすらと残っている桜が綺麗。
高いところから眺めると、鎌倉は山に囲まれてる感じがしますね。
源氏山公園の源頼朝像。木々の新緑と空のぼんやりした春らしい感じがいいなぁ。
銭洗弁天の祠の中の奉納額。歴史と信仰の厚さを感じさせます。
「くずきりみのわ」のくずきり。氷の透明感が涼しげです。
黒蜜に入れたくずきり。美味しかった〜^^

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