「BSを読むコツが知りたい!」にお応えしたい件
前回の記事では、PLの5つの利益の話(売上総利益・営業利益・経常利益・税引前当期純利益・当期純利益)と、
どれを最も重視すべきかという話をさせていただきました。
今回は、BSのお話をしたいと思います。
PLって上から順にみていけばいいので、なんとなくどの順で見ていけばよいか分かりますが、
BSって、こんな感じで項目が2列で表現されているので、どこからどう見ればいいかわからないですよね。
実は、BSを読むにはちょっとしたコツがいるんです。
今回はそのコツをお伝えしますね。
BSを読むコツ、それは・・・
「右から左に読む」
これです。
どういうことかといいますと、
BSは、右側に集めたお金(負債・純資産)、左側に使ったお金(資産)が記載されているので、右から左に読むほうがお金の流れに沿った見方ができるのです。
では、具体的に右から左に読んでみましょう。
こちらのBSをご覧ください。
このBSを右から左に読んでみるとどうなるでしょうか。
まず、右側で目を引くのは、長期借入金180ですよね。純資産50と比較して非常に多く、この会社がかなりの部分を借金で経営していることに気づきます。
では、この長期借入金180が何に使われているかを確認するために、BSの左側を見ていきましょう。
すると、最も金額が大きい棚卸資産100に目が留まります。
通常、長期借入金は固定資産の購入など長期資金に充てられるものですが、
この会社では、固定資産の金額(100)以上に長期借入金(180)があることから、
棚卸資産の購入にも長期借入金が充てられていることが分かります。
つまり、この会社は在庫を抱えるために長期借入を行っているわけです。
これ、どう思いますか?
よくない状態ですよね。
もし、在庫を減らすことができれば長期借入を減らすことができるわけですから。
ですので、この会社の課題として、在庫の圧縮(持ち高を減らす)及びそれに紐づく長期借入金の返済が挙げられます。
いかがでしょうか。
こんな風に、BSは右から左に読むことでお金の流れの視点で読むことができ、問題点が見えやすくなります。
あなたの会社のBSもぜひ右から左に読んでみてください。
今まで見えてこなかった課題が見えてくるかもしれませんよ。
もし、「自社のBSをみて問題点を指摘してほしい」という方がおられましたら、TwitterのDMで連絡をいただければ拝見させていただきます。お気軽にどうぞ。
Twitter:@haru_2006ppe
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