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【1日1問!会計クイズ⑥】金融機関からいくら借りられる?

この【会計クイズ】シリーズでは、簿記を勉強されている(特に日商簿記2級~1級)方に向けて、役立つ知識をお届けするためにクイズを出題していきます。

なるべく毎日更新していきたいと思いますので、日々の学習の参考に、または息抜きにチャレンジしてくれるとうれしいです!

それでは、本日の問題に参りましょう!



🎈問題

画像のBS・PLを見て、金融機関からいくら借り入れることができるか推定計算してみてください。4択です。

①0円
②300万円~450万円
③800万円~950万円
④2,500万円~3,000万円

図1.問題(銀行からいくら借りられる?)






🎈正解

正解は・・・

















答えは②の300万円~450万円でした。




🎈解説

いくら借りれるのかを知るための具体的な方法は以下の2つが代表的です。

①返済可能額からの推定
②借入金月商倍率からの推定


①返済可能額からの推定

まずは、返済可能額に基づいた計算方法です。

以下の計算式になります。

借入可能額(※) = 返済原資(当期純利益+減価償却費) ×10

(※返済期間10年の想定)

例えば、当期純利益が毎年だいたい100万円で、減価償却費が毎年だいたい15万円程度だとしたら、

借入可能額 = (100万円 + 15万円) ×10年 

      = 1,150万円   になります。


返済原資として、当期純利益のほかに減価償却費がいる理由ですが、これは「簡易的な現金の増加額」を計算しているイメージです。

減価償却費とは、固定資産(建物や機械など)を買ったときに、耐用年数(年々使えるかの目安)に応じて計上される費用のことで、現金の支出がない費用になります。

なので、この分は現金の裏付けがない費用ということで、当期純利益に加算して、返済原資とするってことなんですね。


②借入金月商倍率からの推定

続いてご紹介する方法は、借入金月商倍率からの推定計算です。

借入金月商倍率は、借入金が月商(月次売上)の何倍あるかを示すもので、

借入金 ÷ 月商 

で計算されます。

で、この値が3までは借入を行えると一般的には言われています。

数値例で考えますと、

年間売上が1,200万円の場合は、

1,200万円 ÷ 12か月 × 3 = 300万円

これが借入限度額の推定額になります。


では、本問の決算書から借入限度額を推定計算してみましょう。

図2.問題_再掲(銀行からいくら借りられる?)

さあ、この決算書だったら、いくら借りられるでしょうか?


①返済可能額からの推定

(当期純利益(280千円)+減価償却費(170千円))×10年 

 =4,500千円  

450万円と計算できました。


②借入金月商倍率からの推定

月商(12,000千円 ÷ 12か月) × 3 = 3,000千円

300万円と計算されました。


結果①②より、300万円~450万円は借りることができそうだと計算できます。


出題時のツイートはこちらです。

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