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映画『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』

日本ではテロが身近には起きることはあまりないと思う。
災害とかに近い感覚なのかな、とわからないなりにこの映画を観切った。

私は幸運なことに今までの人生でそういった類のものに
出くわしたことがなかったので、
オスカーやオスカーの母親、アメリカ全てのテロに巻き込まれた人の気持ちが
全てわからない。

オスカーと出会った全ての人に、人生があって
愛があって、それだけでよかったと思った。

祖父に音声を聞かせるシーン。
緊張感とその留守電の音声に聞き入る感覚に陥る。

留守電の6つ目の音声には続きがあって、
留守電が入る前、父親から自宅に電話が来ていたが、電話が怖くて取れなかった。

誰かではなく、自分に向けて連絡をくれていた父親の最後の電話に出れなかった。そんなことを、誰にも言えなかった。言えるわけがなかった。

父を失った悲しみと計り知れない後悔を抱えながら1年以上、
過ごしていたこと自体が、私の心臓の奥の方を握らせる。

父親のおかげで得られた勇気と、母親からの愛を経て、
オスカーはどんな大人になっていくんだろう。


はる。

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