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【実は超堅実?】読売巨人軍の補強を考える【2023年】


まえがき


阪神が日本一に輝いた2023年シーズン。今季で3年連続のV逸となった読売巨人軍が見せたのはかつての金満補強ではなく、"超堅実"補強だった。

これまでの巨人の補強といえば…

皆さんは巨人の補強に、どんな印象を持たれていますか?

「他球団で活躍した選手をマネーゲームで乱獲」

こんな印象を持たれている方も多いかと思います。実際、1年でグライシンガー投手、ラミレス外野手、クルーン投手を獲得した年があったり、近年でも2年連続MVPだった丸佳浩外野手を同リーグから引き抜いたりしています。

原監督が2019年オフに「FAしたら参加するのがジャイアンツ」と発言していましたが、まさにその言葉通りの"超積極"補強を一昔前の巨人は見せてくれていました。

ここ数年の補強の傾向とは…

しかし、この"超積極"補強がここ数年は影を潜めています。'21と'22はFA補強なし、今年も一部メディアではFA戦線への参戦が報じられていますが、大本営のスポーツ報知からは未だ何も報じられていません。(11/15時点)

外国人補強には一定程度の資金を投じているので補強に消極的とは言いませんが、かつてのように他球団で活躍した選手を引き抜いてる訳ではありません。

この傾向の背景とは…

では何故このような傾向になっているのか?
私は主に2つの背景があると考えています。

①求心力低下

これは選手目線の話になりますが、「昔から憧れていた巨人に行ってみたい!」と思ってくれる選手が以前に比べてかなり少なくなった印象があります。近年の例でいうと、森友哉捕手や西川龍馬外野手はFA宣言の前からオリックスと相思相愛という噂がされていました。

これは巨人戦が地上波であまり放映されることがなくなり、ブランド力が低下していることに起因していると思います。

②マネーゲームの過熱化

最近、個人的に驚いた野球ニュースの一つに「守護神オスナが残留、4年総額40億円前後」がありました。抑えに重要な役割があるのは重々承知をしているつもりでしたが、単年10億にもなる契約は国内だとソフトバンクにしかできないはずです。

このような状況下ではかつてマネーゲームに勝ってきた巨人も有力選手の獲得が難しいと言わざるを得ないと思います。

まとめると…

戦力として魅力的な選手が市場に出たとしても、"縁"もそれをひっくり返す資金力も無くなったことが背景にあると考えられます。

そんな巨人の2023年の補強とは…

ここまで長い長い前フリがありましたが、、

「かつての派手さはないが堅実に穴を埋めに行く補強」

一言でいえば、このように言い表せると思います。

では具体的にどんな補強をしているのかを見ていきましょう。
(11/15時点)

①高卒選手なしの"即戦力"ドラフト

まず最初に敢行されたのは、支配下で高卒選手を1人も獲得しない"即戦力"ドラフトでした。西舘投手の1位指名はドラフト前から既定路線でしたが、2位から5位で高卒選手を1人も指名なしと予想した人は殆どいなかったと思います。

ここでは1人1人について事細やかに取り上げることはしませんが、全体的に見れば現戦力の底上げを狙った指名だと考えられます。

2位の森田投手と5位の又木投手は手薄なリリーフの穴埋め、3位の佐々木外野手は固定できなかったセンターの競争要員、4位の泉口内野手は坂本勇人選手のコンバートで数不足になった二遊間のバックアップ要員のような印象です。

このように、4.5年後に花開くコアプレイヤーというよりも即戦力として来年や再来年の貢献できるような選手の指名が目立ちました。

②3日間で2件の衝撃トレード

①のドラフトでも投手補強を進めた巨人でしたが、トレードでもその姿勢は変わらず、アダム・ウォーカー外野手⇔高橋礼投手、泉圭輔投手の交換トレードとオリ近藤大亮投手の金銭トレードが立て続けに成立しました。

こちらも1人1人について事細やかに取り上げることはしませんが、全体的に見れば目に見えた課題であるリリーフのテコ入れを図ったトレードだと考えられます。

高橋礼投手と泉圭輔投手はかつて指導を受けていた久保康生コーチの下で、近藤大亮投手はかつて自主トレを共にした菅野智之投手、中川皓太投手等と再起を図ってほしいです。

まとめると…

FAの目玉である山川穂高内野手や西川龍馬外野手には手を出さず(出せず)、目に見えている弱点(リリーフ、センター等)を今までの巨人と比べて堅実な形(ドラフト、トレード)で補強しているとと言えるでしょう。

これからの補強の展望とは…

まだまだ続いていくストーブリーグですが、巨人はどのように補強を進めていくのかを簡単に考察していきたいと思います。

①CランクのFA選手や戦力外選手の獲得

FAの目玉選手に比べれば資金的にも獲得しやすいCランクの山崎福也投手、石田健大投手や戦力外選手の獲得はあると思います。

個人的に獲得を期待しているのはソフトバンクを戦力外になった椎野新投手で、ソフトバンクからのトレード組と同様に久保康生コーチから指導を受けていたことがあるため、巨人で獲得する意義がある選手かなと考えています。

②外国人選手の獲得

こちらの方がメインになるのかなと思います。中田翔内野手が退団となって浮いた資金を有効活用して、退団するビーディ投手、ロペス投手、ブリンソン外野手の代わりになる選手の獲得進めていくと思われます。
(Twitterではナショナルズのマチャド投手の獲得がちらほらと噂されていますね。)
→オリックスが獲得を表明

ここで個人的気になるのは、外国人野手のポジションです。

阿部監督はスポーツ報知のインタビューで「センターは日本人選手で、外野の司令塔のような役割をしてほしい。」という理想を話していた一方で、現実的には、1人でセンターを任せられるような日本人は現時点では誰もいません。

今季のブリンソン選手のようにセンターを守ることができる選手を獲得するのか、それともセンターを現有の日本人にベットをしてセンター以外のポジションの選手を獲得するのか注目です。

まとめ

最近の巨人の補強に対する姿勢は賛否両論だと思います。「発掘と育成」のスローガンを掲げているからといって、優勝出来なくて良いと思っているファンは少ないでしょう。私個人としては、なかなかかつてのような補強ができない中で、どう高い順位を目指していくのか?そこに注目して来季の巨人軍を見ていきたいと思っています。





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