うさぎとへび

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受験のじゅ

小学生の時、私は公文のノリで中学入試専門の 某有名進学塾に迷い込んでしまった。 小学校低学年から中学年までお習字と公文に 通っていたが、気がつくと同級生は公文をやめ、 近所の公園にも顔を出さなくなった。 「塾に行ってるから、あんまり遊べない」 そうか、私も塾に通えばみんなと一緒にいられる…と、安直な想いから「私も塾に通いたい」と 母に直訴した。 私は母子家庭で、母親も塾事情に疎かったので 「みんな、どこの塾に通ってるか、聞いておいで」と言われ、当時わりかし仲良しだった友

    • 終わらない深夜残業と、餃子

      これは昔、月一必ず、一週間程度の徹夜を余儀なくされる仕事に就いていた時の話です。 残業と眠気のエピソードについては、 机に突っ伏したまま長時間寝ようとしたらゲップが止まらなくなったとか、 椅子を並べて寝ようとして椅子からずり落ち、 もうここでいいや…と床に横たわっていたら、 めちゃくちゃにダニに喰われたとか、 枚挙にいとまがないが、今回はその話ではない。 私のいた部署は他部署の仕事を受けて 仕上げのような仕事をする部署なので、 私たちにスイッチングするように、 別の部署の

      • やんちゃな読書家

        流行に疎く、勉強も運動も苦手な娘。 学校にはほぼ友達がいないので、 どんな友達が欲しいかと娘に尋ねたら、 「好きなものを強制したり仲間はずれにしない子がいい。出来ればお互いの好きな本の話とか出来る子だったら最高」 高校入試の話になり、成績に従って 受験できる高校が決まるらしいよ、 このままの成績でいける学校があるとするなら やんちゃな子の割合が少々多い学校になるかもね なんて話になったんですが、すかさず娘は、 「どんなやんちゃな子でもいいよ。好きな本があるといいな」と話して

        • 白目の代償

          書店の店頭、平台に所狭しと並んでいる、 級数がデカい題字に、キャッチーなデザイン、 『ビジネスパーソン、必携!』の帯と共に 腕を組んだ分かりやすい成功者のアイコン写真… 私にとってジャンルは曖昧なので、 俗に言うビジネス書・自己啓発本だと仮定して、 話を進めていこうと思います。 その全てが憎らしいと思った そんな一時期があったという、そんなお話です。 息子の出産後、産休明け、 2歳児と乳児、2人の育児と仕事の両立で 白目のまま生きていたあの頃…。 日常家事がやっとで、

          藻屑としての日記

          何故、心にうつろう よしなし事を 書かなかればならないのか? 日記について考えてみたら、 これはまさしく、 一方通行のコミュニケーションへの羨望、 一人カラオケへの欲求と似ているな、 と思いました。 年齢も属性もキャラも居住地も関係ない。 時候の挨拶もアイスブレイクもないまま、 最初から最後まで心のままに話したい、 出来れば時系列も時空さえも飛び越えたい、 そんな諸所への配慮を欠いた行いの爽快感を 日記に求めている気がします。 この快感を死守するためには、 第一に読者は

          藻屑としての日記