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現代社会では何を教育するのが正解?

現代社会では、少子化や子供の貧困など、教育に関わる様々な課題が絶えません。

大学進学や学習塾通いが当たり前のようになり、そのための負担も増加しています。

多くの人々は自らが受けた教育以上の質を、自らの子供たちにも提供したいと考えています。

しかしながら、現代日本では低成長と物価高の影響により、親世代と同等の教育を提供するためには、より多くの財政的負担が必要とされています。

こうした状況から、子供を持つことに躊躇したり、十分な教育機会を我が子に提供できていないと自責する家庭も増えているのが現実です。

このような課題の中で、私たちは一人ひとりの子供たちの個性や能力に合わせた教育について考えていく必要があるのではないでしょうか。

そのためには、単に昔ながらの教育システムにこだわるのではなく、新たなアプローチやテクノロジーの活用が不可欠です。


1.教育の意義の変化

過去の教育は、一律に同じ知識を吸収させ、同じ場所に集めて、類似したライフスタイルを追求することを重視してきました。
このアプローチは、社会全体を管理し、安定した水準を保つという目的で展開されました。
しかし、このやり方が全ての人に適しているとは限りません。
実際、成長を続けている先進国の中には、異なる方法で成功を収めている国も存在します。
例えばアメリカです。
私のアメリカ駐在経験を通じて、アメリカには「レジでお釣りの計算ができない人」や「読み書きが十分にできない人」が一般的に存在していることを知りました。
それでも、アメリカ社会は円滑に機能していました。

さらに、現代ではAIやIT技術の革新が進んでおり、言語や四則演算などの基本知識の教育に固執する必要性が問われています。
さらに、高度な専門知識を必要としていたプログラミングさえも、ChatGPTのようなAI技術の登場によって、未経験者でも一定レベルのコードを作成することが可能になってしまいました。

この状況から、改めて何を教育し学ぶべきなのかを再考する必要があります。

2.個別最適化教育の概念

最近、「個別最適化教育」という言葉をよく耳にしますが、個人的にはそのアプローチは不十分だと感じています。
教育において重要なのは、何を学び、どのような科目を学ぶかという点です。
しかし、現在の個別最適化教育は、同じ内容を異なる難易度に変えるだけで済んでいるように思えます。

何を学ぶかやどの科目を学ぶかといった教育の目的自体を、個々の生徒に合わせて変えていくことが必要だと考えています。
これまでのアプローチでは、教材の難易度を調整することで個別性を実現しようとしていますが、もっと根本的な視点で教育システムを再構築する必要があるのではないかと思います。

しかしながら個別最適化教育には「できない人」が置いてきぼりになる課題が残ると言わざるを得ません。
このように、個別最適化教育の概念は一部では成功を収めていますが、全ての生徒に適切なアプローチを提供することは難しい側面もあります。
さらに技術革新によって、将来的に「できる人」が「できない人」に転落する可能性も大いにあります。

3.まとめ

個々の興味や能力に適した教育ジャンルと技術革新が進む社会を見据える際に、常に最新の教育方針を採用し、日々アップデートしていくことの重要性が高まっています。

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