見出し画像

多様性の拡がりと教育の課題:インターネット時代における親の影響力

多様な活躍の仕方がすでに現実社会に出てきているし、今後もっと多様化していくのはゆるぎない事実だと思います。それに対して、僕は学校こそがもっとも特殊な世界だと思っています。僕自身、「学校で適応できない子どもは駄目になる」って教えられてきましたけど、まったくそんなことはなかったですから。
確かに昔は、かなり変わっている人の中で運良く環境に恵まれたり、いい先生に出会ったりした一部の人だけが成功できたのかもしれません。でも、インターネットの広がりによって、そう言う人の割合が確実に増えてきているという事実に気づいていただきたいです。親御さんの中でも、とくにお母さんがお子さんの教育に大きな影響を与えている家庭が多いと思いますが、お母さん自身が多様な活躍の仕方をご存知ないケースが多い。
親自身が狭い世界しか知らないと、「このコースじゃなきゃダメ」となってしまう。けれども、変わった人が活躍している例をたくさん知っていると、寛容でいられるじゃないですか。だから、親御さんが多様な活躍の実感をちゃんと持つことが非常に重要だと思いますね。親御さんの一人でもベンチャー出身者がいたとたんに、「変な人しか勝てない」みたいなことを言いますわけです。そうなると、ちょっとやそっとでは埋まらないくらいに、子どもの意識にも差がでてくる可能性があります。一方の家庭では人や組織に使われる子が再生産されめ、一方ではどんどん突出した子が再生産されていく。

AI時代の子育て戦略 ページ72~74

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?