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行く価値があるのは資格につながる大学だけ

そもそも私は、大学の勉強には意味がないと考えている。研究者になるなら大学で学ばなければどうにもならないだろうが、社会で必要な基礎学力は高校で身につければ十分。一般的なビジネスマンになるにあたって、大学で学んだことの何が役立つのだろうか。

AI時代の子育て戦略 ページ87

日本の大学では勉強しないが、アメリカなら真面目に勉強するから意味がある」これもよく聞く話だが、結局のところ大同小異である。ハーバード大学も含めて本当に時間の無駄だと思う。
MBAを取得するために休職してまでアメリカに行こうとするのも理解に苦しむ。
日本マイクロソフトの開発部門トップがスタンフォードでMBAを取得したいと言い出した時ビルゲイツが怒り出した。「君は2年も学校に行くつもりか?君が仕事できる期間なんてたった60年しかないのに、そのうちの貴重な2年をドブに捨てるようなものだ。うちで仕事をしていればもっと新しい技術に触れることができるのに、大学でわざわぞ昔の技術を学んでどうする?全く信じられないあきれた話だ」と。

AI時代の子育て戦略 ページ88~89

私が思うに、MBAや大学院にこだわる人たちは、世の中に学位以上に面白くて大事なことがあるという事実にまるで気づいていない。時代が変われば学位など紙くず同然になるという想像力が著しく欠如している。起業するなり、大企業で働いてのし上がるなり、ルートが1つではないという状況に腹立たしいくらいに無頓着なのである。
考えても見てほしい。アーティストになるのに大卒の肩書などいらないし、東京芸大を卒業したからといってプロの絵描きになれる人物なんて一握りしかいない。音大で楽器を演奏するような暇があったら、ドイツやアメリカでバイトをしながらプロの演奏家を目指したほうが可能性があるというものだ。
医師になるとか教師になると言うのなら大学に行くのは分かるが、そういった資格に直結しない分野を大学で学ぶのは無意味だ。とはいえ、高卒だと社会的なバイアスがかかるというのもまた事実である。だから、高卒よりは大卒のほうが損は少ないだろう。逆に言えばただそれだけのことである。

AI時代の子育て戦略 ページ89~90

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