今度こそ野津田岳人

　どんだけガクのことスキなんだサンフレッチェは。それともガクのほうがサンフレッチェからはなれられないのか。なんにせよ、ガクとぼくたちサンフレッチェの恋路はいまだおわらず。野津田岳人、山梨から帰還。

野津田岳人選手　期限付き移籍より復帰のお知らせ

　といっても、ガクのキモチも、ゆれうごかなかったわけじゃない。まえのベガルタのときもだいぶなやんだみたいだったし、今回だって、伊藤さんがジュビロにひっぱられなければ、ってところはあったかもしれない。

　それくらいヴァンフォーレでのびのびやっていた。ガクは。

　いきなり開幕戦で、どたん場のＰＫハズしたときは、観てて血の気がひいた。このまま、広島のときみたいに、また結果においたてられて空まわりしちゃうんじゃないか。豪快なフォームで大ブリしてはハズすあのすがたが、すぐによぎった。

　でも結果として、ガクは空まわりせずにすんだ。中盤センターで、まずはチームのためにココロとカラダをフル回転させた。味方にパスコース用意して、ボールうけてはさばいて。相手ボールになったらからだをなげだして。みごとカチっとチームにうまいことハマってみせた。

　そのようすを見ておもいだすのは2020年アウェー・ベガルタ仙台戦の野津田岳人。その延長線上にあるようなプレーぶり。いや、でもちょっとちがうか。あのときは森﨑和幸っぽかったけど、今回は青山敏弘みたいだったから。山田陸選手にうしろまかせて、たのしそうにあちこたにでばってた。

　まわりの選手に、ガクのプレーがつたわってるっぽかったのもおおきかったんだろうな。すごいやりやすそうだった。たまにやりやすさにかまけてやりすぎて、ウラとられたりもしてたけれど。

　なんにせよ、今度こそがんばっていただかないと。ほんとは、かかっちゃって、左足大ブリしてダフったりシュートひっかけたりするガクもキライじゃない。ただ、プロではそういう愛嬌だけでは食ってはいけないらしい。手間のかかる話だけど、ぼくがガクをこのさきも観ていくためにも、ぜひ。

　正直、期待してもいい気はしているのだ。はじめはもしかすると緊張して、また左足を大ブリしてるかもしれない。でもあの開幕戦のＰＫのミスからちゃんともちなおして、のびのびプレーできたんだから。きっと大丈夫。

　むくわれてほしいとおもう。今度こそ。