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クリスマスに異国の祈り③神戸カトリック中央教会



神戸ムスリムモスクを後にして向かった先は、同じくパールストリートにある神戸カトリック中央教会。

見えてきた鐘楼はなんとも近代的。こちらの教会は震災で被災した3つの教会を統合して2004年に再建されたそうです。




到着した頃には既にクリスマスミサが始まっていたようで、大聖堂の中にはたくさんの人が。私たちは入口付近から見学させて頂くことにしました。

お~これがミサなのかと興味深々です。今回立ち寄った時間に行われていたのは英語で行われるミサだったので、様々な国の方が来られていたように思います。

多くの人が集まる中、赤ちゃんを連れた1人の女性に目が留まりました。その女性は刺繍が施されたマリアベールを纏われていて、きっと聖書の一節なのか、遠く聞こえる神父様の声に合わせて呟かれている姿がまるでマリア様のようで。またしても祈りの真ん中を感じる瞬間です。



そんな一場面を過ごしながらふと後ろを見てみると奥に小さなお部屋が。目的の場所、小聖堂です。

実は今回の教会旅を巡らせた時から強く惹かれていたのは、ミサが行われる大聖堂ではなくこの小さな小聖堂でした。華美ではないものの静かで優しい気配のする空間で、昔フランスのシャルトルという田舎街で出会った教会と印象が重なり懐かしさを感じていました。

こちらの神戸カトリック中央教会の別の部屋には、そのシャルトルで造られたステンドグラスが数枚飾られています。これも不思議な繋がりです。


Notre dame de Chartres

 


誰も居ない小聖堂で心を落ち着かせながら、私なりの祈りを浮かべました。

宗教とは何か祈りの本質とは何か。美しい側面だけではなく人間にどれだけの深い学びを与え今も与え続けているのか。そこにどれほどの命が関わったのか。たくさんの存在を通じて日々考えさせられます。それぞれが長い長い年月と貴重な体験を経て得た気付きが、調和へと繋がることを願います。

マリア様やイエス様が色濃くなるこの日。
とても大切な時間をプレゼントして頂いたように思います。



大聖堂で歌われる聖歌が響く中、二人静かにお祈りを。

願わくば今世は他者のどんな選択も赦しあえる世界でありますように。



(こちらの記事は2022.12に別サイトにて記したものを転載しております)




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