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【日常】自転車もこころも軽くなった話

フロントチャイルドシートもリアチャイルドシートも取り付けたままの電動自転車。YAMAHA Pass Kiss、かつての私の子育てには欠かせない、愛車と言うべき電動自転車だ。

地方の中心都市から、同県内の車社会の都市に引っ越してきて、ほとんど出番もなくなり、娘の体重もリアチャイルドシートの耐荷重ちょうどくらいになった。この先、どう考えてもチャイルドシートの装備が不要になる。

庭に置いておくと、必ずや蜘蛛の巣が張り巡らされ、夏休みに入り、更に悪いことに、庭のつる植物が力強く巻き付いていた。

不用品買取業者に査定してもらうつもりだったが、いくらにもならなそうだったので、チャイルドシートを取り外し乗り続けることにした。


娘がまだ1〜3歳と小さかった時には、備え付けのフロントチャイルドシートにのり、後ろには別売りのカゴを取り付けていた。

娘がもっと大きくなって、リアチャイルドシートを買って、カゴと取り替えた時、フロントチャイルドシートを外し、前にカゴを取り付けるはずだった。

ボルトがありません。

調達までに時間がかかるようだった。
またの機会でいいや。フロントチャイルドシートをそのままにした。

購入した自転車屋さんは少し遠く、何回も行くのも面倒だったし、当時は第二子が生まれてくる可能性も考えていた?から。
いや、やっぱり単に面倒くさくて、そのままにした。


大切な幼児を守るフロントチャイルドシート。
これが、何よりも重いのだ。

駐輪場に自転車を突っ込む時も邪魔。
向きを変える時も邪魔。

それでも、とっとと取り外さなかったのは、やっぱり私は面倒くさがりなのだ。

決意の日。
今日は曇り、チャンスだ。

日ごろ、一応カールーフの下に置いてあるが、蜘蛛の巣、つる、土埃でかわいそうな見た目だったので、ホースで洗自転車からはじめた。

雑巾で拭くと、本体のダークオリーブグリーンのような濃グレーカラーが、彩りを取り戻し、だいぶ綺麗に感じられた。購入時には迷いに迷って取り寄せた色だったが、名前も忘れた。

電動自転車で15〜20分ほど漕いで、ショッピングセンター併設の自転車屋さんに来た。家でオモチャ箱代わりになっていたカゴは、夫が車で持って来てくれた。


以前住んでいた街で、この電動自転車で転んだ際に、LEDライトがつかなくなってしまった。ワイヤーが断線したのだろうか。近くの知る人ぞ知る自転車通が通う自転車屋さんで見てもらった。

原因はわかりません。

購入店でみてもらうように勧められた。購入店はちょっと遠く、その時もライトの故障をそのままにした。


取り外し作業は1時間ほど。

プラプラ買い物しながら時間を潰して、自転車を引き取りに来た。綺麗にカゴがフロントに取り付けられていた。

まだ、リアチャイルドシートがついていた。

「これも、取り外してください。」

「わかりました。ライトも直りましたよ。あと、チェーンが固まりつつあるので、オイル差しをおすすめします。」

もう一度、店を離れて夕食を済ませてから、さらに2時間後、自転車をひきとった。先の修理担当者より、少し年配の男性が対応してくれた。

「ライトも直ったんですよね。ありがとうございます。」

「うん、ソケットが外れてただけ。」

「え!?」

綺麗に取り付けられたカゴに改めて目を向ける。カゴやハンドルに馴染むよう、綺麗に黒い結束バンドでカゴが取り付けられていた。

「(ボルト、、、)」

地方都市の夜道を自転車で走るのは気が引けたが、炎天下を走るよりは、確実にマシである。

自転車ってこんなに軽かったっけ。新しい息を吹き替えした自転車に乗り、ちょっとだけ心も軽くなった。

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