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Sakuzyoという、異色の天才

前回、自己紹介的なnoteを書いた際に、「好きなアーティストはSkoop On Somebodyと削除さん。」と、書きました……が、削除さんの記事は1つしかないです。(Skoop On Somebodyの記事はあんなにいっぱい書いてるのにね←)


なので、今回は削除さんについて書きます。
Skoop On Somebodyの音楽はすごく有機的ですが、削除さんは真逆で無機質。とてつもなく丁寧に作り込まれた、打ち込みだからこその世界……人っぽいけど人じゃないグルーヴ、でも、それがいい。
と、紹介しても「そもそも削除さんって誰?」と思う人が多いだろう。
そういうことで、まずは削除さんという人物の紹介から。



削除(Sakuzyo)。同人音楽レーベルDiverse System所属。10代で作曲家デビュー。公の場等では頭は銀色の立方体、白いスーツに白ネクタイ、そして白手袋。この謎すぎる感じも好きです。

作っている曲のほとんどの楽曲が歌ナシのinstrumental。ピアノやギター、サックスが歌っているような感じのメロディを奏でるので、騙されたと思って一度聴いてほしい。手がけるジャンルはテクノ、ジャズ、クラシックect...と、超幅広いです。

今回はアルバム被り無しで10曲を、ぎゅっと1つのプレイリストにまとめました。
BPMが高い曲やデジタル感が濃いものは避けたので、音ゲーマー界隈の人にはちょっと物足りないかもしれない。

それがこちら


1曲目:Altale【Fariythm収録】
まずは削除さんの名刺とも言える曲から。
印象的な時計の秒針やゼンマイを巻く音、オルゴールやスネアロールがファンタジーな世界を描き、ストリングスとピアノの旋律が泣ける。
YouTubeで見れるBGA(曲のムービー)のロボットと夜空の物語は、絵本みたいで心にきます。曲がいいなと思った人は損させないので見てほしい。


2曲目:Kronos【Selentia収録】
ゲームの選曲に時間切れでこの曲が選ばれて、初めて私は削除さんを知りました。
アコギとサイバーな雰囲気がすごく合うし、ヴァイオリンとピアノの旋律が切なさがいい。最後の映写機っぽい音とノイズのエピローグ感もいい。
そして、高校生でこの曲作ってるの、才能の塊でしかない。

3曲目:imp【Food and Musik収録】
「ご飯をおいしく食べたい人や、楽しく料理をしたい人のための、食事を楽しくするための音楽」
がコンセプトのFood and Musikシリーズの1作目にこの曲は収録されてます。
ドラムのリズムがおしゃれなジャズで、メインメロディの流れるような旋律からの、打楽器のように弾むリズムのピアノが、聴いててすごくクセになる。
曲が終わっても「もう1回!」とおかわりしてることが多いです。

4曲目:Giorntana【Food and Musik2収録】
Food and Musikシリーズ2作目に収録されている、込み入ったサウンドでグルーヴ感があるナンバー。
特に、カスタネットのリズムが絶妙。終盤、アコギをメインメロディとリズム両方で使うところもすごく気持ちいいので、耳を傾けてほしい。
Food and Musikシリーズはジャケットも素敵ですが、個人的に2が一番好き。


5曲目:Ocha【Food and Musik -Japanese Food-収録】
Food and Musikシリーズ3作目は和食がテーマ。
和風ファンク。絶対に聴いてほしい。ちなみにYouTubeでもフル聴けます。
ファンクのリズムと一緒に聴こえてくる、和のビートと琴や篠笛といった和のメロディが芸術的すぎる。こんなことできるのは削除さんしかいないだろう。

6曲目:唯我独尊【∀rkadia Яesurrection収録】
和物2連発。去年、CD届いて感電死するかと思った。中盤の荒ぶるエレキギターと三味線がすこぶるかっこいいし、3:04の音がビートだけになる瞬間、大好き。
余談ですが、サブタイトルが"I'm Only One"なのもかっこいいし大好き。


7曲目:月の魔女【AD:PIANO II収録】
所属レーベルDivers Systemのピアノがメインのコンピレーションアルバムに収録された一曲。9分強のピアノソロという、誰もやらないことをやる突き抜けた個性がかっこいい。
中盤のすらすらと流れ続けるピアノの旋律からの、高音の連打を経て、曲の流れがガラッと変わる感じが素敵な一曲です。


8曲目:Drifting Soul【Creamy Room収録】
ジャズテイストの曲ですが、イントロの低音ピアノの旋律がめちゃめちゃ好きです。ドラムやパーカッションの音も気持ちいいぐらいにハマっていて、グルーヴ感が素晴らしい。

9曲目:Archive F:The Monsters' Musical in the Mysterious Midst【Archive:02収録】
「モンスター達のパレード」というテーマを掲げた、音楽物語。曲調が変わっていくメドレーみたいな感じになっていて、7分が溶けます。
とにかく、にゃーにゃー歌ってるのがかわいい。にゃーにゃー歌ってるのがかわいい(大事なことなので2回)



10曲目:Destr0yer(Acoustic Instrument)【Self Remixes収録】
ラストを飾るのは、削除さんのもう一つの名刺とも言える"Destr0yer"。
Acoustic Instumentバージョンになりますが、ビターな感じの曲にKataliさんのヴァイオリンが儚くて綺麗なんですよね。ずっと聴いていられます。


余談ですが、Youtubeの方ではDestr0yerのBGAがあり、本家Destr0yerが聴けます。Nikki Simmonsさんの歌声の儚くて力強い歌声がすごく世界観にあってるんですよね。本家はEDMなので、苦手な人もいるかもしれない。でも……

なぜ"Destr0yer"になったのか。

ムービーと歌詞に秘められた想いは、定かとはいえ、調べて非常に心にくるものがありました。(気になる人はDestr0yer 考察などでググってください)

以上。

(趣味は書くこと、聴くこと #12)

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