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【小説】 今の気持ちは、 #2

3年後

りなが生まれて3年が過ぎ、保育園に通っていた

3年が経ち、保育園に通い同じ園児と一緒に過ごしているがりなの不思議な感情は続いていた。

あれから病院を何件も行ったが、これといった原因、治療法は見つかっていない。時間が経てばある程度良くなるとどの医者も同じようなことを言っていた。さとみはその言葉を疑心暗鬼だったが無理やり信じた。遊んでいるときは泣きながら遊んでいて、転んだときは楽しそうな顔をしながら笑っている。保育園の先生たちには全てを話し全てを理解してくれた。初めて話したときは何を言っているんだという表情だったがさとみが真剣な面持ちで話している姿と実際にりなが泣きながらオモチャで遊んでいる状況を先生たちが目の当たりし、全てを理解してもらえた。

休日はなるべく人目がいないところで遊んでいた。遊んでいるときはとにかくりなは泣いているからだ。りなが心の底から楽しんでいることはその場本人とさとみとこういちしか理解できていない。いつ誰が間違った解釈をし、りなが生きづらくなってしまうのがなにより不安だった。

さとみは他の子とは違う、受け入れなければいけないことから目をそらさず何か解決法はないのかということをずっと探っていた。

りなは感情表現がホントに豊かだ本当によく笑いよく泣いている。だがその度にりなの中ではよく泣きよく笑っているのだとさとみは変換していた。

何気ない日の夜いつものようにりなとお風呂に入ってふと思った。

りなはこれからもこれのままなのか

さとみは心配していた。保育園に通うりなは幼いため感情を全面的に現れているが大きくなって物心がつき感情をある程度コントロールできるようになったときのりなが想像できない。想像するのが怖かった。

先の見えないことについて考えることはよくない。今のりなと向き合うしかないと上手く自分に言い聞かせいつもより少しだけ強くりなを抱きしめて就寝した。

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