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内田クレペリン精神検査,SPI 2,GATB 厚生労働省編 一般職業適性検査

 内田クレペリン検査は登録商標である.単純な作業を連続して行ったときに、時間の経過に応じて作業量が増減する作業曲線を測定している.ドイツの精神医学者クレペリンは作業曲線に大きな個人差があり,精神的・心理的特徴と関係することを主張した.
 SPI(Synthetic Personality inventory)総合検査はリクルートマネジメントソリューションズが提供している適性検査である.性格と能力を測定する.現在はSPI 3まで出ている.企業の入社試験によく使われている.性格検査には200問程度の質問が用意されている.性格検査に関しては対策がしにくいものの,能力検査に関しては対策ができる.能力検査は言語問題と非言語問題に分かれている.言語問題では語彙力,読解力など,非言語問題では計算能力,論理的思考などが出題される.リクルートの試験会場や応募先企業だけでなく自宅でも受験できる.またPCだけでなく,マークシート方式のものも用意されている.
 一般職業適性検査のGATBとはGeneral Aputitude Test Batteryの略である.紙筆検査だけでなく器具検査も行われる.知識や知能を問う問題ではなく作業が多いのが特徴である.ハロワークなどで受けることができる.中学2年生以上の生徒・学生・求職者が対象である.アメリカ労働省が10年かけて職務分析をして開発したものを原案としている.戦後,GHQからの提案で開発されて以降,改定が重ねられており,現在では事業所用と進路指導用の2つが用意されている.事業所用は個人の特性から適合する職業の特性を検討するもので,進路指導用は次個人の特性から適合する職業の特性を検討するものである.9つの適正能(知的能力,言語能力,数理能力,書記的知覚,空間判断能力,形態知覚,運動供応,指先の器用さ,手腕の器用さ)が測定できる.適正能とは仕事をするのに必要な基礎的能力のことである.
 適性検査をみて低いところを伸ばすようにしたいというのは無理ではないが,高い能力を伸ばしていったほうが職業という観点からは望ましく学力とは違うところである

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