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真理ちゃん自転車と私

私はピンクレディや百恵ちゃんには影響を受けていますが、真理ちゃんは世代ではありません。

でも、自転車が真理ちゃん自転車でした。
そう。年の離れた姉のお下がりです。姉はウハウハで乗ったようではありました。

小学生のとき、近所のお友達と自転車を乗り回していましたが、いかんせん私は真理ちゃん自転車。
真理ちゃん自転車ということや、アイドルということは知っていましたが、友達は知りません。

「カナちゃんの自転車のカゴの人誰?笑」

暗に時代遅れを小バカしているかのような質問と笑い。
私だって、せめてキャンディキャンディの自転車に乗りたいのは山々。
姉妹の年が離れている私は、いっこく堂くらいワンテンポ遅れたアイテムと共に時を刻まねばならないのだ。
私は宿命を受け入れていた(大げさ)。
といいたいところですが、自転車を笑いのたねにされるのが嫌で嫌で、カゴの真理ちゃんを隠すために、カゴに手を伸ばしハンドルの間に身体をめり込ませ乗りました。

まあ、隠れませんよね。
よく考えても。
体勢 変過ぎですし。

見かねた姉が、ある日ペンチでカゴの真理ちゃんを外してくれました。
チェーンをカバーしている真理ちゃんは健在でしたが、私は真理ちゃんから解放され非常に晴れやかな気持ちになり、目の前が明るくなったのを覚えています。
姉が好きなアイドルでだいじにしていたアイテムなので、申し訳ない気持ちもいくらかありましたが。

当時は受け入れられなかった真理ちゃん自転車。
今ならそんな至近距離で小バカにしてくる人の方がどうかと思うのですんなり乗れるのに、子供の頃は半径1mくらいで笑われるのが嫌だったんでしょう。
時の流れという浄化のパワーよ。
文字にしてみるとなんだか整理されますね。
小さいカナコよ、気にせず真理ちゃん自転車に乗りたまえ。

次回は、同じ話のパターンのリンリンランラン人形に続く。


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