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スケールモデル難易度の話(入門編)

今やプラモデルというとガンダムとイコールっていうぐらいガンプラが代名詞になっていますが、もう一つのプラモデルの王道が、実物を縮小したプラモデル、いわゆるスケールモデルです。


プラモの王道

スケールモデルはプラモデルの元祖です。
元々は軍隊で敵航空機の種類を識別するために使用した模型をプラスティックで作るようになったことが始まりと言われています。

実際に存在するものを自分の手で組み上げる体験は、キャラ物とはまた違った楽しさがありますね!

スケールモデルは歴史が古い分、ほとんどの場合で伝統的(?)な作り方が必要になります。

つまり
・工具(ニッパー等)でランナー(枠)からパーツを切り取り
・パーツの切り取り跡やバリなどを整形し
・接着剤でパーツを組み立てて
・必要に応じて隙間などを埋め
・塗装し
・水転写デカールを貼る

これまで紹介してきた簡単プラモデルと比較すると格段に手間が増えます。

逆に言うとそれだけ組み立てがいもありますし、技術の向上が出来栄えに目に見えるように反映される面白さがあるのです。


スケールモデルのジャンルわけ

スケールモデルとひとくくりに言ってもいろいろなジャンルがありますが、たいていのプラモデルはいわゆる「乗り物」に区分されるものになると思います。さらにその中でおおまかに軍用とそれ以外、そして陸海空という感じで分けると思います。

こんな感じでしょう。

乗り物
ミリタリー(戦車・軍用車・軍用機・軍艦)
民生品(自動車・バイク・民間機・鉄道・船など)

乗り物じゃないもの
・建築物・歴史遺産・機械・人物など

また、難易度も組み立てるだけなのか、塗装まで含めた仕上げの難易度か、そういった基準や方向性によっても変わってきます。


難易度比較

ここからは個人的な見解です。もちろんスケール(縮尺)や個々のキットで差異はありますが、おおまかな傾向と捉えてください。

一般的な国産プラモデルを買ってきたとして、一番簡単というかそれなりに完成させられるのは戦車・軍用車だと思います。

・細かいパーツがあまり多くない
・合わせ目消しなども少ない
・塗装の色分けが少なくても様になる
・塗装が雑でも目立たない。汚してごまかすこともできる。

後半2つは実物がそういう傾向なのでそれほど気にならないわけです。

飛行機は種類豊富ですが組み立ては案外難しいです。
・たいていパーツの合わせ目が目立つ位置(背中や主翼など)にありがち
・ちょっと古いキットはその合わせ目に隙間が開きがち
・主翼・尾翼や車輪等の角度合わせがずれやすい。ずれると締まらない出来になる
・操縦席など、機体内部を先に塗装して組み込む手順がある
・アンテナやピトー管など、外に出っ張る細長いパーツが多く破損しやすい

少し年季の入ったキットになると隙間や型ズレと格闘する羽目になったりします。
また塗装も細部まで塗り分けると結構な色数を使うこともあります。

軍艦は、組み立て自体が難しいということはないとは思います。
が、その組み立てるためのパーツの一つ一つが
「小さい・細かい・折りやすい・なくしやすい」
のが難関です。ひたすら小さいパーツを折ったり飛ばして無くしたりしないようにくっつけていくという根気の作業になります。
小学生よりもおじさんの方が作れないかも(老眼で見えない…)

自動車・バイクは仕上げまでこなすのは実は一番難しいと思います。
組み立てだけならそう難しいわけではないのですが、ただ組み立てるとプラスティックのオモチャ感がすごく出ちゃいます。
世間に子供向けのプラ製ミニカー的なものがいっぱいあるのでどうもそういったものと似たような雰囲気になりがちなんですね。

ピカピカに輝くリアルな車を作りたいとなると、奇麗な光沢仕上げが必要です。上級モデラーは何度も塗料を塗り重ね、磨き上げるような作業をして仕上げていきます。これは結構な技術が要ります。
またムラが出やすい筆塗りとの相性も悪いので、缶スプレーやエアブラシが必要になってきます。

ラリーカーやF1カーのようなものは大量のデカールを曲面に貼りつけたりする技術も要ります。


まとめ

まとめるとこんな感じになると思います。
自分が作ってみたいものの参考にしてみてください。

左に行くほど簡単判定です。

組み立て難易度

軍用車<戦車<自動車<バイク<鉄道<軍艦(細かさ)<飛行機

塗装仕上げ難易度

軍用車=戦車<軍艦<鉄道<飛行機<<<自動車・バイク

具体的なおすすめなどの話はまた別記事にしてみたいと思います。


おまけ

ちなみに自分が10歳くらいの頃を思い出してみると
・ガンプラ(旧キット)は作れた(いっぱい作った)
・タミヤの1/35 戦車は作れた(いっぱい作った)
・タミヤの1/700 軍艦(ウォーターライン)は作れた
・ハセガワのウォーターラインはギリギリ。作れても汚かった記憶。
・1/48の飛燕(日本軍の戦闘機)は作れなかった。

当時は小学生もスケールモデルをたくさん作ってました。
飛行機をきれいに作れるようになったのは大人になってからでしたね。


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