自分の意図した方向とは逆の方向に流されそうになっている意志の弱さ

7月、8月は在宅翻訳の依頼が減る時期なので、気持ちが不安定になりやすい。気持ちが不安定だと、あらぬ方向へと流されてやすく、「いや、そっちにいってはだめでしょう」と自分をたしなめつつ、何とかして自分の気持ちを押し戻している。

夏は仕事が減るから派遣でもしようかと求人を検索していると、なぜか正社員前提の求人ばかり。
派遣か業務委託のサイトを見ているのに、正社員前提の求人載せる必要あります?どんな需要を想定しているわけ?

しまいには、転職エージェントからこれまで提示されたことのないような年俸が提示された翻訳求人案件が届く。
心が弱ったわたしはそちらに流されそうになりつつ、必死で自らを引き戻し、丁重にお断りした。えらいぞ、わたし。
いやいや、恐ろしいわ、欲にまみれた自分が。

そっちにいってしまったらわたしはもう介護の仕事も鍼の仕事もしなくなるかもしれない。それは、せっかく翻訳は生活費を稼ぐため、介護と鍼は人生に希望を見いだし愉しむためにやる、と決めた決意がもろくも崩れ去ってしまうではないか!!

しかし生きていくためにはお金が必要。
あー、なんてことでしょう。ほんとに介護の給料なんとかしてほしい!!
介護の給料がもう少しまともだったら翻訳なんてさっさとやめるのに!!!

先日、勝手に尊敬している介護事業所に話を聞きに行った。
よかった。事業所もスタッフも申し分ない。
事業所の目的が明確で、揺らぎがない。
代表の理念も考え方も介護に対する姿勢もわたしがやりたいこと、希望することに近かった。
おそらく、ここ数年でわたしがお会いしてお話を伺った人たちの中で、1位、2位を争うほど、人間的に尊敬できる人だった。

正職員として働く方法もあると言われたが、正直に、この給与額だと生活できないと伝えた。

色々な話をしつつ、本当は翻訳の仕事を辞めて介護と鍼の仕事だけをしたいが、生活のことを考えるとそれはなかなか難しく、決断できないでいることなどを伝えた。その間、静かに耳を傾けてくださった。

そして最後に、
「人生において何を優先したいか、だと思う」
と言われた。

そうなんです。そこなんですよね。よくわかってるんです。わかってはいるけれど、決断できない自分がいる。

そしてその日からその言葉を頭の中でずっと反すうしている。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?