#33 体外受精6回目の移植からの妊娠。初めての母子手帳
不妊治療クリニックを卒業したその日に私は母子手帳をもらいに行った。
初めての母子手帳だ。
約2年半の不妊治療の話しはこちらで(#1~32)
この日、外は大雨で土砂降り。
普段だったら出かける気にならないけれど、私は出発した。
やっと母子手帳がもらえるのだから。
4回目の移植時の妊娠は稽留流産となり、母子手帳を貰うところまでは行かなかった。胎嚢が確認できて早めに母子手帳を貰おうとしていた私に、先生は卒業する時にもらいに行く人が多いと言われた意味を理解した。妊娠初期は何が起こるかわからない。
今回はやっと不妊治療の病院を卒業し母子手帳を貰いに行ける。
もちろんまだこの先の不安は尽きないのだけど。
・・・
市役所で妊娠届けはこちらの窓口へ。
「おめでとうございます」
なんか、他人事みたいだ。おめでとうと言われるのが初めてだったかもしれない。
よかったね、とかは言われたりしているけど、おめでとうございます、って初めてだと思った。
妊娠届け出書を渡して、アンケートに答えたりして。
妊娠について自分や家族が喜んでいるかとか、経済的な心配、サポートの有無などを聞かれた。
そして母子手帳が目の前に。
受け取るときに、なんだか嬉しくて涙が出そうになって言葉に詰まった。
やっと実感したというか。
まだ8wだし、不安もたくさんあるけれど、ここまでこられたんだと。
そこからは母子手帳や子育ての説明を聞いた。6歳まで母子手帳に記録していくこと、生まれてからのサポート、子どもとの遊び場などの話しで、全然頭が追い付かなかった。まだ生まれてないのに、そんな先まで話すのかと。
でもきっとここでしか話すときはないよなと思ったり。
可能なら夫と来た方がいいかもしれない。後で私から伝えるけど、夫も知っておくべきことだし。
母子手帳は妊娠から出産までの期間、1か月ごとにフリースペースがあった。少しずつ書いていきたい。
世の中では麻疹(はしか)がはやっている。
自分が予防接種をしたかどうかは母子手帳でしかわからないとなると、細かく記録してずっと保管しておきたいなと思った。
そのうちアプリとかで見られるようになるのかな。
母子手帳は私の名前を先に書いた。
元気でこの世で会おう。
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