【超短小説】年雄、誰に合わせる?

年雄の家の近所にある公園は、9月いっぱい手持ち花火ができる。

年雄は毎年期間中に2回ほど花火を楽しむ。

もちろんルールはある。

申し込みをする。

音の出る花火はしない。

ゴミは持ち帰る。

ルールを破れば、公園での花火は中止となる。

みんなでルールを守り、楽しむ場所。

年雄は今年もいつやるかと楽しみにしていた。

平日だろうな。

人が少ない。

年雄は平日に申し込みに行った。

すると「今年はもう中止になりました」と言われた。

理由を聞くと「ルールを守らなかった人がいたので」と言われた。

・・・無念。

毎年ルール守っていたのに・・・。

いや、年雄だけじゃない。

多くの人がルールを守っていた。

守らなかったのは一部だ!

なぜだ!

多くの人がルールを守っていたのに、なぜたった数人の違反者に合わせるんだ!?

おかしいでしょ!

ぷんぷん!

浜本年雄40歳。

決める時は、多数決で決めるのに、やめる時は数人の為にやめる。

団体行動ってむずい。

ぷんぷん!

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