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【小説】MONKEY A GO-GO!

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#小説

【第十七話】Today,tomorrow,forever…

【第十七話】Today,tomorrow,forever…

おサルさんがいなくなった。

「え?先輩が??いつからですか?」

「うーんと…最後は土曜日かなぁ。カモちゃん一緒に夜勤だったでしょ。あの日、明けで帰ってそれっきり。カモちゃん何か聞いてる?」

おサルさんは突然何も言わず、姿を消したのだ。

【第十五話】地域密着鬼退治。

【第十五話】地域密着鬼退治。

職員会議は紛糾していた。

「何でアンタなのよ!一回鏡で自分の顔 見てきなさいよ!」
「うるせえ!アンタは鬼だからな!」

ベテランのお局様に噛みつくおサルさん。

【第十四話】アットホームな職場DEATH!

【第十四話】アットホームな職場DEATH!

「ハイ、じゃあ次は利用者さんに寄り添って肩に手をかけてもらえますか?」

「あ、ハイ。こ、こんな感じでしょうか」
慣れない撮影でぎごちないポーズをとる僕に気を使ったのか、カメラマンが手を止めて微笑む。
「じゃあ、一旦休憩しましょうか」

深刻な社会問題となっている介護士不足。この小さな老人ホームも例外ではなかった。

【第十一話】天使、それとも。

【第十一話】天使、それとも。

「カモちゃん!どうしたのっ!」

誰かがウワサでもしてるのかアレルギーなのか今日は朝からクシャミが止まらなかった。
屋上で洗濯物を干しながら何度目かの大きなクシャミをしたその時、稲妻のような痛みが僕の腰を襲い、僕は動けなくなっていた。

待てよ?
どうしたらいいんだ?
1ミリも動けないぞ?

【第十話】明けない夜勤。

【第十話】明けない夜勤。

「二人ともオッツカレさま〜!夜勤どうだった?何ごともなく?」

「ウィっす。全然余裕っす。何ごともなくっす。」

平然と言ってのけたおサルさんに僕は出来るだけの呪いをこめた視線を向ける。

あぁもうダメだ。クタクタだ。怒る元気がない。

「はい…夜間、特変なしです」

絞り出すようにそう言うと、何かを察した施設長は

「そ、そっかそっか…。良かった。じ、じゃまたよろしく〜」と逃げるように事務所を出

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【第九話】NIGHT OF THE LIVING MONKEY

【第九話】NIGHT OF THE LIVING MONKEY

「明日の朝は全国的に強い冷え込みとなるでしょう。それではまた明日のこの時間に。」

こっちはこれからおサルさんと夜勤だというのに、気象予報士は勝手に一日をシメている。

テレビを消して家を出ると、その役目を終えかけた太陽が反対の空に浮かぶ細い雲をオレンジ色に染めていた。

【第八話】その肩に触れる手は本当に優しいか?

【第八話】その肩に触れる手は本当に優しいか?

「おいカモ、施設長が二人で事務所に来いってよ」

ある日の午後。
昼食をすませた入居者さん達もほとんど居室に戻り閑散としたフロア。
肩こりのひどいお爺さんはマッサージをするうちにウトウトし始めていた。

と、忙しい昼どきに突然いなくなったかと思えばフロアの喧騒が落ち着いた頃を見計らったようにひょっこり窓から入ってきたおサルさん。

「あ!先輩どこ行ってたんすか。忙しくなるといなくなるのやめてもらえ

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【第七話】サルでも作れるシフㇳ表。

【第七話】サルでも作れるシフㇳ表。

「おはようございまーす、センパーイ、何やってんすかー?」

ホームの入口にある大きな木。
そのてっぺんで全身の毛を逆立てた先輩介護士のおサルさんが道行く登校中の小学生たちを威嚇していた。

存分にその野生を丸出しにしたおサルさんに、チビっ子たちはキャッキャと黄色い声をあげながらスマホで写真を撮ったり、落ちている樹の実を投げつけていく。

【第四話】介護士、禁断の恋に落ち。

【第四話】介護士、禁断の恋に落ち。

「ちょちょちょっと!カモちゃん!
何やってんの!あ〜あビショビショだよ〜」

「あ、、すみません、、植木鉢だと思っちゃって」
「どしたの?今日は朝から何だかボーッとしてるけど、体調でも悪い?」
頭から水をかけられびしょ濡れになった施設長が心配そうに聞いてくる。
「すいません、大丈夫です。」

大丈夫じゃなかった。

─原因はあの女だ。

【第三話】おサル介護士、レク企画する

【第三話】おサル介護士、レク企画する

1月10日
遅出に向かう途中、成人式典に向かうヤケに子供っぽい新成人達とすれ違う。
大音量で音楽を流しながらハカマ姿でハコ乗りしたヤンキー達が不愉快さだけを残し走り去っていく。

「おはざぁーす」
制服のポロシャツに着替えてフロアに入ると、先輩介護士のおサルさんが何やら頭をかかえていた─。

【第二話】ダンス・モンキーダンス

【第二話】ダンス・モンキーダンス

1月1日
クリスマスからココで働き始めて一週間、新人の僕を指導する先輩介護士がおサルさんって事を除けば、他の施設と特に変わりはなかった。

大晦日の夕方から何人かの入居者さんたちが自宅に帰っていて、静かな元日を迎えたこの変な小さな老人ホーム、MONKEY A GO-GO。

【第一話】サルもの追わず、サルを追う

【第一話】サルもの追わず、サルを追う

「なあ、がしょう、って漢字コレで合ってる?」
「間違ってます、惜しいけど」

全然惜しくない。

「臥床」だろう。「巨人床」って何だ、何て読むんだ。

どこにでもよくある介護施設の昼下がり、フロアの光景。

少し違ってたのは僕の向かいに座って介護記録と格闘しているこの先輩介護士が、完全にサルだ。