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【マンガ感想文】ミッドナイトブルー


今回は、マンガの紹介を書いていきます。
※ネタばれは帯や裏表紙に記載されている程度です。


『ミッドナイトブルー / 須藤 佑実 (著)』

「ミッドナイトブルー」
 色の名称。「真夜中の青」と形容される、ほとんど黒に近い青のこと。濃紺よりも暗い紫みの青。中国明朝の磁器に用いられた釉薬から名前がついた「ミンブルー」に由来するという説もある。


正直作者のことは存じ上げなかったんですが、表紙に惹かれて即購入しました。絵柄もそうですが、色遣いが繊細でシックな雰囲気にやられました。

内容は、それぞれが独立した全7編の短編集です。
表紙と同様に嫌みがなく好感の持てる絵柄で、特に女性の感情はよく表現されていて魅力的です。どれもちょっぴり切ないけれど、どこか大切にしたくなる、そんなお話たち。

「箱の中の想い出」

高校教師と元教え子のお話です。一番短いお話ですが、ジャケ買いは間違いじゃなかったと確信できる良いストーリー…🙃

「夢にも見たい」

夢にも見たい。夢みたいな話。
女子高生が推しを全力で推します。

「今夜会う人」

表題作を除いて、一番好きな作品です!
大学生が父の田舎で出会った女の子と恋をする。社会人になった主人公が、バーテンダーの女性に当時の不思議な恋ついて語ります。

「花が咲く日」

自由奔放な上に失踪までした兄とその弟、そして兄の幼なじみ。弟の葛藤と恋心を中心とするお話です。

「白い糸」

“俺、先輩のこと見つけるの得意です。”
飄々として自分をさらけ出そうとしない先輩に恋した男子大学生の、不器用な恋の話。

「ある夫婦の記録」

3年間顔を合わせていない夫婦。過剰に自らを卑下し、触れることはおろか顔を合わせることもできない夫に対し、妻は…。他に比べて感情移入できない作品ですが、最後は温かい気持ちになりました!

「ミッドナイトブルー」

表題作。高校の天文部に所属する男女4人は、卒業してからも火星観測を口実に定期的に集まろうと約束。しかし、2日後 火星観測会発起人でムードメーカーの女の子は事故死してしまう。その2年後、行われた火星観測会には、僕だけに見える彼女の姿があって…。
戻りたくても戻れないあの青春、変わっていくこと、変わらないもの。大事にしたくなる作品です!



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