母さんが亡くなった原因を知ったら、不妊治療以外にも悩みが増えた①
こんにちは晴光です。前回は不妊治療のセミナーに行き、顕微授精という治療法があることを知った話を記事にしました。今回はセミナー後に気になっていたことを確かめたら、自分の人生観が変わる新たな問題が出たときの話です。
母さんが亡くなった原因
不妊治療のセミナー中に引っかかった「もし自分の子どもが無精子症を引き継いでしまったらどうしよう」という不安は帰宅後にも消えなかった。子どもは健康に悩みなく育って欲しい。ましてや自分と同じ苦労は味わって欲しくない。でも必ずしも無精子症を引き継ぐわけではないし、無精子症は女の子には関係ないし・・など思いを巡らせていた時にあることを思った。
「母さんってなんで亡くなったんだっけ?」
母さんは僕が小学生の時に病気で亡くなったのだが、なんの病気で亡くなったのかは知らなかった。母さんの死について話題に出すことで悲しい雰囲気なるのが嫌だったし、男手一つで育ててくれた父さんを悲しませるのではないかという気がして、母さんの死の理由について聞くことは無かった。しかし無精子症が遺伝する可能性があるなら、他にも遺伝するリスクがある病気があるかもしれない。母さんの死はいったい何が原因か知っておいた方がいいのかもしれない。気になったので父さんに電話して聞いてみることにした。
僕「久しぶり」
父「おう。どうした」
僕「ちょっと変な質問なんだけどさ、母さんってなんで亡くなったんだけ?」
父「・・・なんでそんなこと聞くんだ?」
僕「最近不妊治療のセミナーに行ったんだけど、自分の体質って子どもに遺 伝するっていうじゃん。そういうこと考えてたら、ちょっと気になってさ」
父「そうか・・・まぁあれだ、お母さんは若年性の認知症ってやつで亡くなったんだ。」
僕「認知症?ガンとかじゃなくて?」
父「そうだよ。まぁ健康問題っていうのはいつ来るか分からないからな。病気になるかもしれないと思っていたら何にもなかったということもあるし、逆もある。その時になったら考えたらいいと思うよ。」
というようなやりとりをして、「母さんは若年性の認知症で亡くなった」ということが。分かった。
確かに、入院する前の母さんは散歩に出かけたきり帰ってこなくなったり、ご飯の炊き忘れがあったりした。亡くなる数か月前には僕のことを認識していなかったことを覚えている。今まで母さんの死因についてガンとか脳梗塞とかよく聞く病名が原因だと思っていたので、認知症で亡くなったと知って少し驚いた。そもそも認知症で死ぬってどういうことなんだろう?そこで僕は若年性の認知症について調べた。
若年性認知症
簡単に言うと、65歳未満で発症した認知症のこと。初期では物忘れや時間が認識できなくなり、中期では場所が分からなくなったり、性格が変わったりする。後期になると言葉が失われ、徐々に排泄や歩行動作などができなくなる。最終的には内臓の働きもできなくなり死に至る。要するに若くしてボケてしまうということだ。認知症にもいくつか種類があり、一番多いのがアルツハイマー病らしい。確かに母の行動はアルツハイマーの症状に完全に一致していた。
ここまでの情報を見つけた段階ではまだ平常心でいられたのだが、若年性のアルツハイマーの原因を調べていく内にこんな文が目に入ってきた。
【若年性アルツハイマー病は、この病気のまれな型です。30歳から60歳の人に発症し、アルツハイマー病の人全体に占める割合は5%未満です。若年性アルツハイマー病のほとんどの症例は家族性であり、親から受け継がれた既知の3つの遺伝子のうちのいずれかの変化によって引き起こされます。】
アルツハイマー病情報サイトより一部引用 3/21日現在
http://adinfo.tri-kobe.org/worldwide-alzheimers-information/causes.html
文章を読んでいる途中から無精子症が発覚した時に似た嫌な感覚が体を襲い、血の気が引いた。母の死因はまさかの遺伝性の病気。ということは僕もその要因をもっているかもしれないのだ。
今はまだ問題ないが5年10年後に発症するかもしれない。ちょっとしたミスをが多くなって、だんだん仕事の時間がわからなくなったり、家の帰り道がわからなくなったりして、最終的には家族も言葉も体の動かし方も分からなくなる・・。なにそれ怖すぎ
この日から僕の悩みは、「愛する奥さんとの間に子どもを授かることができないかもしれない」だけでなく、「奥さんと老後を迎えることもできないかもしれない」に増えた。なんで自分ばかりがこんな目に会うのか不思議でたまらない。
読んでいただきありがとうございます。次回は無精子症と若年性アルツハイマーになるかもしれないという2つの問題についての悩んだことを書いていきます。
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