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検査の結果非閉塞性無精子症だと分かった

こんにちは晴光です。前回は初めて僕がクリニックに通院した時の話を記事にしました。

今回はその後の結果です。僕の無精子症は非閉塞性無精子症という種類のものです。無精子症患者の80%がこの非閉塞性無精子症ということなのですが、じゃあこの非閉塞性無精子症だと一体何なんだということが今回の記事のテーマです。

検査の結果

前回の通院から2週間後、血液検査の結果がでた。ほとんどの項目で異常は無かったが、FSH(卵胞刺激ホルモン)の値が高かった。精子が正常に作られていないと、精子を作るために卵胞刺激ホルモンが刺激され、FSHの値が高くなるらしい。逆に精子が正常に作られており、精子の通り道に何らかの異常があり、体外に精子が出てこれない場合はFSHの値は高くならない。つまりFSH値が高いと非閉塞性無精子症、正常なら閉塞性無精子症であり、僕は非閉塞性無精子症であるということが分かったわけだ。

がっかりしたが、無精子症発覚時から無精子症についてずっと調べてきたので、閉塞性無精子症である確率は低い(20%以下)ことは分かっていた。期待はしたけど、「やっぱりね」という感じだった。

覚悟していた分、結果を聞いて落胆した後はすぐに頭を切り替えることができた。次に考えることはTESEだ。

TESEって

以前の記事にも書いたが、無精子症は精子の通り道に異常があり、精子が体外に排出されない閉塞性無精子症と、精子の通り道に異常がないが、精巣内での精子の形成に異常が生じている非閉塞性の無精子症に分けられる。

無精子症の約80%は非閉塞性と言われており、非閉塞性無精子症の男性が自分の精子で子どもをつくりたい時にできる数少ない方法の一つが精巣内精子採取術、通称TESEだ。

TESEとは何かというと漢字の意味のままで、精巣を開き精巣内にいる精子を採取するという手術である。この手術は精子がうまく作られていない男性の精巣から精子を探すというちょっとしたパラドックス的要素を含んでおり、手術をしたからといって精子が見つかる可能性は20%程の確率だそうだ。もし精子が見つかった場合はその精子を使って体外受精を実施するという流れになる。

僕は楽観主義であり、とりあえずやってみようとか、なんとかなるさという言葉は多用するほうだ。しかしこの時はなんとかなるなんて言葉は言えなかった。

例えば100人の無精子症の人がいたとする。まず一番理想的な閉塞性と診断される確率が2割。8割の人つまり80人が非閉塞性となる。非閉塞性の中でTESEをして精子が回収できる人は2割。16人しか残らない。そして1回の対外受精による妊娠率は2割。もし、精子が見つかったとしても妊娠にいたるのは3、4人程だ。

TESEを行うのに20万~40万程度の費用がかかり、対外授精にも50万程度費用がかかることが多い。子どもを授かることのハードルがものすごく高く、なんで自分が非閉塞性無精子症なんだろう?罰が当たるようなことしたんだろうか?理不尽な現実に改めて胸が苦しくなった。



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