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前世療法 最も愛された過去に降り立ったお話

今日も暑かったですねー。
さて本日は印象的だったセッションをシェアしたいと思います。


それは30代半ばのとても美しい女性でした。
どんなご相談ですか?とお聞きすると、その美しい女性はこう言うのです。
「好きな男性がいても、お食事以上の関係になることがどうしても難しいんです」
結構、いらっしゃるんです。
男性と親密になれないという女性は。


「きっと前世で陵辱されたんじゃないかと思うんです。
時々、夢で、すごく古いヨーロッパの街並みの石畳に佇んでいるのを見るので、きっとその時代に何かあったんじゃないかと」


私も内心、過去世で男性不信になる体験があったんじゃないかなと思いました。


生育歴など一通り事前ヒアリングをして、「では、その原因となった過去に戻る退行催眠をしてみましょう」ということに。


「けれども、潜在意識は必要な場所に連れて行ってくれるので、全く違うものが見えることもありますよ」


とお伝えして、いつも通り、誘導催眠を施して行きました。


10数えて階段を一段ずつ降りていくと、扉が見えて来ます。
指を鳴らしたらその扉を開けて向こう側に行ってみましょう。
3.2.1 パチン・・・・


何が見えますか?
「囲炉裏のそばで針仕事をしている自分が見えます。
その横に、少し怖い顔をした男性が囲炉裏の火を眺めながらただそばにいます・・・。」
「それは誰ですか?」と聞くと、「夫です。」
すると彼女は意外なことを言い出しました。


「わたし、とっても愛されています。無口で、周りから恐れられている山賊の頭で、、、そんな夫に私はとても愛されていて、ああ、こんなにも幸せな気持ちは初めてです。」


私は、「なぜその過去に降り立ったのか、囲炉裏のそばにいるあなたに聞いてみましょう」と伝えました。


すると、
涙を流しながら、「わたしは今、魂の歴史の中で、最も愛された過去に降り立っているそうです」と彼女は言いました。


その人生のクライマックスは、敵が家にやってきて、彼女と子供をかくまい、夫が命を絶たれる場面でした。


そこから時を経て年を取り、彼女が死ぬ場面に移行します。
「子供と孫に囲まれて、わたしは静かに息を引き取って、今、上から自分の亡骸を見ています」
病死のようですがとても穏やかに天に召されました、と
天国では夫が出迎えてくれて、「よくがんばって生きたなぁ」と抱きしめて褒めてくれたそうです。


その人生を生きた彼女から、今の彼女へのメッセージがもたらされました。
「必ずあなたが心から身を委ねられる男性が現われるから、焦らずに、あなたらしくいてね」


ティッシュをひと箱使い切りそうな勢いで泣いていましたが、催眠から戻って来た彼女はさらに美しく見えました。


陵辱された過去はあったかもしれないと思います。
けれども、それを見せるよりも、最も愛された過去を彼女の潜在意識は見せたかったんですね。


この体験は私にとって、悲惨なトラウマを退行催眠で再体験することだけがトラウマ解放ではないんだ、という学びになりました。


不思議なことに、私のセッションは、こうした「最も幸せだった過去」に降り立つことが多いんです。
そういったセッションに立ち会う度に、これがやらせではない証拠だなあと思うのです。


だって本人は、「きっと陵辱されたに違いないから、それを確かめてトラウマを解放したい」って来談されるわけですから。
それなのに、真逆のビジョンを見るのって、明らかに私や本人がコントロールをしていない証拠ですよね。


そして彼女はとても満足そうに、「無理して親密にならなくてもいいんだなと思ったら、気持ちが楽になりました」と言ってお帰りになりました。


その後の彼女がどうなったのかはわかりません。


彼女が彼女らしくいられる人と、心から愛し合って結ばれて欲しいなと、今でも願っています。

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