面接官が気を付けること
前回「就活ハラスメントのいろいろ」を書きました。
前回の記事にも紹介したような、立場を利用したセクハラ、暴行などは論外です。
内容が重い・軽い問わず「いい大人が何やっているんだ。恥ずかしい」こと。
一方で「えっ?それもダメなの?」ということがあります。
それは面接時の質問です。
…ところで、面接の質問で
「尊敬している人は?」
「どんな本を愛読していますか?」
と聞くのは良いのでしょうか。
この答えと、その理由は労働局のホームページを見ながら説明したいと思います。著者の解説も交えます。
大阪労働局のホームページに詳細が記載されています。
著者は北海道出身で、東京に出てくるまでは同和関係者や在日外国人の方が就職差別を受けることがあるということがよく分かっていませんでした。
知らないならNG質問をしても仕方がない、ということにはなりません。
面接官や面接を取り仕切る仕事を行うのであれば、様々な方がいることを理解し、差別に対してアンテナを高く持つことが重要になると思います。
冷静に考えて…採用面接の場でこれらの質問は全く必要がないことではないでしょうか。家族構成、親の仕事などを聞いても、親を含めて家族がその会社で働くわけではありません。
ただし家族に競合他社の現役社員がいないかということは情報漏洩の観点などから業務上の合理的必要性があり確認を行っても良いでしょう。
これは冒頭の質問「尊敬している人は?」「どんな本を愛読していますか?」と聞くことがNGであることを説明しています。
ただし社風に合うかを確認することは必要です。
世間一般と比較して、突発的な対応があり業務時間が多く責任が重い仕事をこなす会社において「残業断固拒否」のような価値観の方は合わないでしょう。
チームワークが重要な職場で、1人で黙々とやりたい人は、馴染めない可能性があります。
そのようなことを確認するときは「仕事において、どのような価値観ですか」「会社を選ぶときの判断基準はなんですか」など、就職するというそもそもの目的に合わせ質問することが良いでしょう。
男女雇用機会均等法ができて50年経ちます。
いいかげん性別で判断することはやめましょう。
流石に露骨にスリーサイズを聞くことはないかもしれませんが、長く働けるかどうか確認するために出産や結婚について質問する会社はまだまだあります。
「長く働けるかどうか」を気にするよりも、長く働ける仕組みづくりを整える方が先ではないでしょうか。
1~6まで例を挙げましたが、若い人ほど差別意識は薄いと言えます。
なぜなら、「男性は外で働き 女性は家を守る」ことについて考えるきっかけになった男女雇用機会均等法は50年前にできました。
企業にセクハラの対策義務ができたのは15年前。
「部落差別解消推進法」「ヘイトスピーチ解消法」「障害者差別解消法」ができたのは6年前です。
差別の概念そのものがなかった時代に会社員だったの中にはアップデートできていない人もいるでしょう。
差別はする側・される側どちらにもなりえます。そもそも差別をしないことがフラットな状態です。
就職という人生の大きな決断の場において、差別が無くなることを願います。
それから最後に。
「やっちゃいけない」で終わらせてしまってはもったいない。
面接という機会はうまく活用しましょう。
面接は、直接応募者と対話ができる機会です。
2022年の新卒は売り手市場です(中途採用も売り手の業界が多い)。
質問を投げかけるだけでなく
・応募者の得意なことが、どんな仕事に活かせるか
・どんな人が働いているか、応募者と近い立場や同じ同期で活躍している社員について
・キャリアアップについて
などを具体的にイメージできるよう伝えていくと、応募者のモチベーションが上がり採用がしやすくなるでしょう。
やっちゃいけない質問に時間を割かず、その分良い対話が生まれると良いですね。
面接時の質問について
参考:厚生労働省 大阪労働局
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