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”毎日オンライン絵本”のススメ(22日間続けてみた進化の記録)

こんにちは。ガクチョーツカコシです。以前、書きましたが、4月の頭に外出自粛が広がってから、ワタクシ、原っぱ大学のメンバーに向けて、毎日、11時からオンラインで絵本を読み聞かせる、という取り組みをやっております。その経緯はこちらの記事に↓

毎日続ける。これがなかなか大変なのだけど愉快でして、徐々に進化、変化していくんです。オンラインでの遊びの幅が日々広がっていってこれが楽しい。どんな感じかちょっと記録をまとめてみました。

1日目 手元の絵本を読む。案外イケる

まずはやってみようということで、手元の絵本を読み始めました。案外イケる、案外楽しく読み聞かせられるし聞いてくれる。ただ、問題は絵本の在庫。子どもらが大きくなってしまった我が家にはもはやそんなに絵本がない。図書館も開いていない。絵本の在庫が早晩、尽きる…。

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4日目 みんなの手元の絵本を映してもらって僕が読む

これにて在庫問題解消。オンラインならではのスタイルです。絵本はみんなの手元のもの、それを僕が読む。参加者の分だけ在庫が増えるし、これで、双方向の参加感が出てくる。ただ、毎回、20家族近い参加者がいるなかで、いろんな絵本を読んでーという声がでてきて、私が大変。のどがかれれる…。なかなかタフです。

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6日目 コラボ即興絵本。手作りのお話をつなぐ

オンラインの双方向性が楽しくて。既成の絵本を読む、ということと併せてみんなで即興の絵本を読む、という取り組みをはじめました。こんな感じ↓

①前日に僕が本のタイトルをみんなにシェア
②そのタイトルに即して絵をが描いてきてもらう
③その絵をつないでお話を作っていく
④そのお話を録画してみんなにシェア

この6日目で「オンライン絵本読み聞かせ」のひとつの型が出来上がりました。前半30分は即興絵本。残り30分はみんなの手元の絵本を読む。途中参加・退出自由。

ここまでは前回の記事でも書いたと思います。ここから即興絵本がどんどん進化していきます。

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9日目。即興絵本:手作りの仕掛け絵が登場

「絵を描く」だけでは収まりきらず、仕掛け絵が生まれてきました。糸で引くと動く仕掛けや、スライドを動かすと変化する仕掛け。趣向を凝らしたギミックが登場しだしました。

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10日目。参加は義務ではないを強調する

取り組みが継続していくことは楽しいのですが、なんとなく感じたのは徐々に、即興絵本が「義務」っぽくなることの息苦しさ。毎日やるとどうしても発生してしまう義務感、強制感。そういうのって逆に意味がないというか詰まらないんです。

なので、皆さんに僕が強調したのは「義務ではない」ということ(当然)。絵を描きたくない、参加したくないときはただ座ってみているだけでもOKだよーってこと。これ、リアルの原っぱ大学の場でも大切にしていること。参加したい人が参加する。この空気をつくることがオンラインでも大事なんだなぁ、と思っとります。

13日目。絵本の読み手が私から皆さんへ

これは今回の取り組みの大きな変化点でした。たまたまその日、僕はどうしても外せない予定があり、11時半に抜けないといけなかったのです。その際、乱暴に「あとは皆さんでよろしく」といって抜けました。

その結果、何が起きたいか。

参加している皆さん(お父さん・お母さん)がお互い、手元の絵本をセレクトして読み合ってくれたんです。これまで場を仕切る僕と、それを受け取る皆さん、という構造だったのがお互いが並列になった瞬間でした。大きな、うれしい!たのしい!らくちん!みんなが主役。

同じく13日目。「即興絵本」から「即興劇場」へ

だんだん即興絵本のために「絵」を描かない子が増えてきました。そのかわり人形だったり、手元にあるモノで参加する人形劇スタイルへ。そしてときには自分自身が演じる演劇スタイルだったり手品がはじまったり、犬が登場したり。もはや何でもアリの様相を呈してきたため、「即興絵本」を改め「即興劇場」にしました。

もうこうなると、本当になんでもありです。

「おにぎりちゃん」が主役の回はおにぎりをみんなが握ってきてむしゃむしゃ食べたり。「ハサミさん」が主役の回はみんながハサミでチョキチョキいろんなものを切る。みんながリラックスして気軽にストーリーに参加してくる。お話のクオリティとかそういうのは全く関係ない…。

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20日目。絵本の読み手がついに子どもたちへ

きっかけは小学生のおねえちゃんが読んでくれたこと。その絵本がとっても上手だったんです。みんな聞き入っていた。で、そしたらたぶん子どもたちが「自分たちでも読める」ってなったんでしょうね。

文字を覚えたばかりの子たちが読むからすごく時間かかるんです。とぎれとぎれなんです。

でも、暖かいコミュニティではみんなじっくりと待って聞いて味わう。最高じゃないですか。ワタクシ→大人→子どもと読み手のバトンが受け継がれ、子どもたちが自分たちのためによむ。主役。いいなぁ。

同じく20日目。ひょんなことから始まった「句会」

そしてその日、「俳句を詠もう」ということになりました。もはや意味が分からない…。でもこの、子どもたちの「俳句」が抜群に最高にいいんです。味わい深い。オンライン句会。超楽しいです。句会については別で記事をあげますが、原っぱ句会を象徴する一句をご紹介。

はやくさんじになって おやつくいたい ひろと

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このストレートでルール無用な俳句の素晴らしさよ。大人はなかなか、この句を詠む大胆さはもてないなぁ。

こうして、即興劇場をやって、みんなの手元の絵本を読んで、最後に俳句を詠む、というスタイルに至っています(おそらく、これからも変化していくと思うけど)。

句会についての記事を上げました↓



21日目。おうちで絵の具グチャグチャ

21日目の即興劇場のテーマを「絵の具さんがグチャグチャグチャ」としました。若干、確信犯的にこのテーマにしたのですが、やっぱり最高でした。

手のひらに絵の具をぬりたくってライブペイントをやる。

リビングルームを養生して全身に絵の具を塗りたくる。

親子でフェイスペイントをやり合う。

顔面に俳句を描く(もはや意味が分からない)。

原っぱ大学の山の中でなく、それぞれの自宅だけど、みんな芸術が爆発しているの。そしてすごく素晴らしいことなのだけど、原っぱ大学の山の中でグチャグチャをやるとまず最初にワタクシがグチャグチャ絵の具まみれにされるのですが、オンラインだと被害が僕のところに来ない。ふふふ、これは発明だぜ。

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オンラインでつながって遊ぶ、ということ

ここまで書いてみて思うのだけど、やっぱり「遊び」の本質はオンラインもリアルもあんまり変わらないんだな、ということです。

オンラインで遊ぶことで大事だなと思うのはこういうこと↓。

①「正解」や「あるべき姿」を追い求めない
②失敗しても、うまくいかなくても続けてみる
③参加のハードルを低く低く。何も強制しない
④とりあえずやってみる
⑤手を挙げてくれる人に全力で感謝して受け取る
⑥変化そのものを楽しむ

普段、フィールドでいってることと何ら変わらない…。この環境はしばらく続くだろうから、オンラインの制約条件のなかで遊び続けていこうと思います。

おまけ。即興絵本&即興劇場 全タイトル

ほんとは、この劇場の動画を皆さんにシェアできたらと思うのですが、オンラインの性質上、各家庭の日常が思いっきり写り込んでしまっているので…。タイトルだけシェアします。当初、かなりウンウンひねって考えていましたが、途中からだいぶ適当になっています。

ぜひ、みなさんのコミュニティでもやってみてくださいな。

①男の子と犬
②テントウムシの冒険
③ウサギさんのお買い物
④みかん君がコロコロ転がって…
⑤カニさんの世界旅行
⑥おじさんが…
⑦宇宙人がやってきて…
⑧タマネギ先生の宇宙旅行
⑨じゃがいもさんが…
⑩消しゴムちゃんとえんぴつ君
⑪おにぎりちゃん、コロコロころりん
⑫ぬいぐるみ村の運動会
⑬きかんしゃガクチョーしゅっぱつしんこう
⑭ハサミさんが空を飛んで…
⑮クレヨンぐんだん おおあばれ
⑯えのぐさんがグチャグチャグチャ
⑰イルカさんとくじらさん


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