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しまじろう=「迷える子羊時代」の象徴

我が家には8歳4歳の子どもが二人おりますので、家はおもちゃまみれです。上の子は今年に入ってからゲームに目覚めたので、もう大きなおもちゃは欲しがらなくなりました。上がそうなると上の子の影響をもろに受ける下の子も、おそらく同じ道をたどるのでしょう。

そう考えると我が家のおもちゃまみれ分岐点は、今のような気がする。
家庭の方針や子育てのポリシーによっておもちゃの量や内容ってまちまちでしょう。我が家の場合は、買い与えすぎるとおもちゃを大事にしなくなるからよくない。そう思っている割には、なんだかんだで結局買ってしまっている。という甘々、ゆるゆるです。

上の子の場合、特に特撮系のおもちゃへの愛着はすさまじく、ピーク時は「僕が結婚しても、このおもちゃは捨てないで。」というほどの執着ぶりでした。でも最近変わって来た。
私がおもちゃが多すぎるので整理したい旨を話ししたら「あーいいよ、合体ロボもベルトも売っていいよ。そのお金でマインクラフト買いたいなぁ。」と見事に考えを翻して来よった。えええ、特撮愛どこへ行った!
ま、彼も大人の階段を登っているところなのでしょうね。
そして熱しやすく冷めやすいその性質、私に似ている。残念ながら。
というわけで、我が家において今後おもちゃの断捨離がゆるやかに始まるでしょう。いいんだけどね、おうちはすっきりするんだけどね。
でもなんか寂しいし、せつない。

そりゃそうですよね。
3人乗り自転車やめたり、抱っこ紐を廃棄しただけで、いちいち切なくなるのが私です。その切なさをいちいち書くことで消化するのが私です。
ならばとことんやろうということで、今後断捨離されそうなおもちゃを紹介し、それにまつわる思い出を書いてみようかなと思います。


しまじろうのおきあがりこぼし


ででーん。これ知っていますか?

ベネッセの「こどもちゃれんじ」の付録だった、しまじろうのおきあがりこぼしです。これ持っている方はうちの上の子と同世代でしょうね。

なんてことはない、普通のおきあがりこぼしです。
転がしても起き上がってくるやつ。
それのしまじろうバージョン。
しまじろうとは、ベネッセのメインキャラクターのトラです。
ちなみに妹がいて、名前はなはちゃん。あ、これはどうでもいいわ。

これ長男が赤ちゃんのころよく遊んでいました。
この後に届いたおもちゃは、どれも正直いまいちだったのですが、このおきあがりこぼしはよく遊んでいたなぁ。
というか寝るときもお出かけするときも一緒に持っていってた。
ぬいぐるみ感覚だったんでしょうね。
でもそろそろさよならの気配です。


「これさえやればうまく行く」の威力

こどもちゃれんじはベネッセの幼児向け商品なんですが、ベネッセと言えば学生時代に進研ゼミの漫画DMを毎回読んでいました。
あれってなんでか進研ゼミをするだけで、勉強も恋までもうまくいく・・・という鉄板のサクセスストーリになっているんですよね。それを毎回真に受けて、いいなーやってみたいなーと思い、幾度となく親に受講をおねだりしていました。
でも飽き性で計画性のない私にできるはずがないと踏んだ親は、進研ゼミの受講を許してくれませんでいた。私絶対飽きていたのである意味正解なんですけどね。


その遺恨試合でしょうか。
私は子どもを産んだら、またベネッセの戦略にハマります。教科書通りが大好きな私ですから。占いでも言われました。
結婚するときはゼクシィ。妊娠したらたまごクラブ。子どもを産んだらひよこクラブを欠かさず買っていたのですが、ここで新たなバイブルを発見してしまう。そうベネッセの周到なマーケティング戦略にハマったんです。

ベネッセってリスト集めがほんまに秀逸ですよ。これdisってません。ほんまにすごい。例えば子どもの名前入り絵本とかを無料プレゼントしてくれるんですよ。結構絵本としてクオリティも高い。その代わりにリスト集め。わかってるけど無料プレゼントに踊らされる心理をうまくついてます。

そして絵本と発育に応じたおもちゃが届くシステムがこどもちゃれんじです。
通信教材はもはや0歳時からあるんですよ、今の世の中。
「これさえやっておけば育児も全てうまくいく。」
もちろんそんな断言はしていませんが、巧みな漫画戦略にまたハマります。
私この頃育児疲れマックスでしたしね。
そして今度は私が親なので、誰も止める人はいない。
あとママ友も結構な割合でみんなこどもちゃれんじをやってたんですよねー。この「みんながやっている」というのも私の弱かったポイント。
横並びでないと不安だった私の心理の現れです。


今はもう迷わない

その後ベネッセはどうしたかというと、こどもちゃれんじは、やめました。
全体的に悪くはないけど、毎月はいらないんですよおもちゃが。
ままごととかコップかさねのおもちゃとか、すでに持っているものと重なることが多かった。会費は安くていいんだけど、おもちゃのクオリティとしてはそこまで高くないんです。
受講して特によかったなーって思ったのは、このおきあがりこぼし、しまじろうパペット、妹のはなちゃんのぬいぐるみ。これくらいかな。


あ、でもベネッセとの関わりという点で言えば、長男が1年生になってから、進研ゼミをはじめて今も継続しています。
でも今は誰かがやっているから、というのもないし、ルールを決めています。
計画立てて1ヶ月でワークとテストまで終わらせる。それができないならやめる、のルールです。
また受講している理由も明確です。我が家は習い事は運動系しかしてないので、このくらいの補助学習はしてもいいかなぁと思って。長男もこれに同意しています。
ここにきてようやく、通信教育との付き合い方が上手になったのかもしれない。


幼児教育はもちろん、なんにおいてもそうだけど、「これさえやっておけば安心」なんて魔法のようなものはどこにもないんですよね。
わかっているのに気になってしまう。
ベネッセがだめと言っているわけでもないし、上手に使いこなせる人はいいんですよ。
ただ目的なく「なんかみんながやっているから」「みんながやっているし、なんかよさそう、うまくいきそう」という安易な動機は結局長続きしません。
もちろんとっかかりとしてはいいけど、本当に自分にあっているのか?こどもにあっているのか?を考えないとやった意味がない。
そういうちょっとだけお試し、を幾度となく繰り返すだけの人になってしまう。
やっぱりなんでもある程度継続しないとね。
私も長男もこの点が弱いから。今は弱点をわかっているので、それを補い続けられる努力をしています。

そういう意味でこのおきあがりこぼしは、私の育児の迷える子羊時代の象徴なんですよ。
でももう私迷わない。もう大丈夫。
というわけで、きっとこのしまじろうもさよならするときは、もっと迷いのない人になっている予定です。(願望を込めて。)


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浜田 綾(コトバノ):ライター
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