ミスター繊細

私のネーミングセンスを問われそうですし、またまた子どもの話になりますが、下の子を形容して思いついたニックネームです。


36歳の私からすれば全く大したことではない。
でも4歳のミスター繊細からすれば、大事件が昨日起きました。

下の子は幼稚園の年少さんで、バス通園です。
幼稚園には赤、青、黄3台バスが存在し、次男は青色のバスに乗っています。
通るルートでバスの色は年間通して決まっているのです。

昨日の出来事をあとで担任の先生が説明してくれたのですが、曰く

・いつもは降園時に帰りのバスに乗る際は、担任の先生か補助の先生が近くにいてバスまで見送ってくれるらしい。

・ただ昨日は、バスに乗るタイミングでトイレに行きたいという子がいたらしく、一瞬担任の先生と補助の先生がいない瞬間があったらしい。

次男がバス乗り場にやってきたのはそんなとき。
彼が乗る青バスはまだ発車していないけど、その前に黄色のバスが発車間際だったようです。

いつも声をかけてくれる先生がいない、しかもバスが発車しそう。
次男的に慌てたのでしょうね。
間違えて黄バスに乗ったらしいのです。

ただ乗った後すぐに自分が乗るべきバスではないと気がついたらしい。
だけどもうこの時点で次男的には大パニック。
この子はイレギュラーにものすごい弱いんです。
いつもの先生がいなかった、いつもと違うバスに間違えて乗ってしまった。
これだけでものすごい大事件。


先生曰く、すぐに黄バスからは下車させて、青バスに乗せてくれたようですが、パニック状態は続いているのでずーっと泣いていたようです。
こういう状態になった時の彼は、なぜだか目をかたく閉じて泣きわめくんです。先生が「〜くん、大丈夫だよ。見て!青バスにちゃんと乗れてるよ!」って声をかけてもぎゅっと目をつむって開かないと。

わかります。
この子がパニックに陥ったときはこうで、私も何度か同じ状態を見たことがある。怖くて目の前にあるものを見たくないのでしょうかね。

私がバス停で彼を迎えた時もずーっと泣いていて、目はつむったまま。
私が彼の手を引いて歩くけど、危なっかしいし何度かこけました。
で、さすがに本人も学んだのか?あるいは懲りたのか?家に帰る途中からは目を開き、徐々に落ち着きを取り戻しました。



以上大人の私からすれば、なぜそんなことで??
って驚くほどの小さなことだけど、彼からすれば怖くてたまらない出来事だったのでしょう。
彼の気持ちに立ってみて考えると怖かったのだろうな、驚いたのだろうなって理解できる。
だけどこんなにイレギュラーに弱いままで、この子はこれから大丈夫なの?
という不安も同時に感じます。

今は私も家で仕事をしていて、夫も自営業なので時間に比較的ゆとりがある。幼稚園も子ども優先で理解があるので、担任の先生をはじめみんなが次男のことを理解してくれようとしている。
だけどそれっていつまでも続くわけじゃない。
残り2年と少しで幼稚園もおしまい。

小学校に入ってもこの繊細さのままなら、この子ちょっと辛いんじゃないかな?私は親ですからね、やっぱり先回りして不安に思ってしまうわけです。


だけど2年で何かが変わるかもしれない。


そうそう。
だって30超えた私でも3年で変わったことがたくさんあるもの。
これからぐんぐん伸びる4歳児の2年後は、恐ろしいほど変わっているかもしれない。もちろん今と変わらずミスター繊細のままかもしれないけど。
だったらそれでもいい。
それならばその時の彼が困らないような仕組みを整えてあげるのが私の役目だと思っています。


この子がこの先変化していく様が楽しみでありちょっと不安でもある。
だけど不安で毎日過ごすよりは、希望を胸に生きていたい。
そんな風に感じた日の話でした。

ーーーーーーーーーーーーー
浜田 綾(コトバノ):ライター
ブログ :「はらぺこかぞく」https://harapekokazoku.com/
twitter :https://twitter.com/
FBページ:https://www.facebook.com/harapekokazoku/
#エッセイ
#コラム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?