理解できないときこそ「待つ」

子育てメモです。
うちの頑固のも次男について。


いろんなところで書きましたが、彼は幼稚園は好きなのに、なぜか制服を頑なに拒みます。これは今も根本的には変わっていません。

それが最近になってやっと降園時には上着を着るようになりました。
中にきている服は私服です。
だけど帽子、上着、靴下、靴が指定のものなので、ぱっと見わかりません。
母的にはちょっとうれしい。

でもあくまで上着を着るのは「降園時」のみ。
朝着せようとすると、絶対にあかんのです。
制服は嫌だけど、幼稚園は大好き、制服にもやっと少し慣れてきた。
これは園の理解があって私服で登園させてもらえていたからこそ、できたことだと思っています。
つまりこの子のペースを待ってくれたからこその結果なんです。


先日も面談で先生からこんな話を聞きました。
「入園したてのころは、園庭も教室のすぐ前しか行きたがらなかったんです。
園庭の端にある遊具や砂で山になっている部分に誘っても、泣いて嫌がっていました。でも2学期以降園庭の端っこにも自分から行けるようになりました。
大きな変化だと思います。」とのこと。

小さなことだけど、これは本当に大きな変化。
嬉しくなると同時に、胸が痛みました。
カルチャーショック!
そんなことまったく想像できませんでしたから。
この「小さな変化」の裏にそれほどの恐怖、不安があったことを私は全くわかった。

だって幼稚園の園庭ってそこまで広くないんです。
私は方向音痴に加えて距離感覚にも乏しいから、〜平米ほどの空間みたいな、正確な表現はできないのですが、小学校の校庭よりは明らかに狭い。
私が園庭の中心に立って左右首を振れば、見渡せるほどの広さですから。

だけど園庭の端から端まで行くために、こんだけ時間がかかった。
それだけ彼は不安だったってことなのでしょう。
今になってようやく制服をちょっとずつ受け入れてきたのも、
幼稚園から帰ってきて上機嫌なのも、
全ては園の先生が待ってくれたからこその結果なんです。


かたや私は、性格的にものすごいせっかちです。
やらないって決めたことは一切しませんが、やるって決めたらなるべく早くしたい。「やりたい」って思いが強ければ強いほど勢いが加速します。
占い師さんに言わせれば、「森林伐採森ごと破壊」の勢いですからね(笑)

だから「理解できない」って思った時も、その気持ちが強ければ強いほど何か強制力をもって解決したがるのかもしれない。
占いのたとえ話で言われたように、「斧を持って一気に伐採」するように。


次男の話で言えば、制服着ないとか、正直私は全く理解できませんでした。
今も正直共感はできない。
でも理解はできます。
ものすごい怖いんですよね。
慣れないこと全てが。
だからこそ思うわけです。
理解ができない時こそ、待つ姿勢を大事にしないとね。

想像力を働かせてなるべく相手の気持ちに寄り添う。
子供であってもそうしているつもりですが、自分とはかけ離れていればいるほど想像しにくいもの。
だから遠く理解に及ばないときほど、注意しないといけないのかもしれませんね。
「信じられない」「わからない」で終わらせないことを。
「わかるまで待つ」こと。
「わかろうとする」こと。

世の中全員に対してそれができるほど寛容ではありませんが、自分の身近な人好きな人に関してくらいは、こうありたいものです。


ーーーーーーーーーーーーー
浜田 綾(コトバノ):ライター
ブログ :「はらぺこかぞく」https://harapekokazoku.com/
twitter :https://twitter.com/
FBページ:https://www.facebook.com/harapekokazoku/
#エッセイ
#コラム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?