一生「踊る阿呆」でいたい

私の出身は徳島県です。

知ってますか?徳島県を。

間違えられると悲しいので先に言っておきますね。
うどんが有名なところは香川県です。
みかんが有名なところは愛媛県です。
カツオ、坂本龍馬、イケダハヤトのところでもありませんよ。
あれは高知県です。
そう、いまいちパンチに欠ける徳島県が私の故郷です。

ブログを初めて割とすぐの頃、
高知の限界集落からの煽って来るプロブロガーの戦略に
まんまと乗り「徳島の魅力を書いてやる!」と息まき、
こんな記事を書きました。

まだ徳島県の魅力探しで消耗してるの?すだち?阿波踊り?いや月見草的ポジションが徳島の魅力だ!

でもあんまり褒めるところがなかった・・・。
徳島県民のみなさん、ごめんなさい。

しかもこれ「徳島 魅力」でグーグル様の1ページ目にあるの。
こんなことになるなんて・・・SEOって恐ろしい!
(わかって書いているくせに!)
徳島県民のみなさま、本当にごめんなさい。(本日2回目)
お詫びと言ってはあれですが、せめてもの気持ちをこめて
徳島県において私の一押しの「阿波踊り」の話をします。


徳島における阿波踊りの生活密着度は半端じゃありません。
そりゃ歴史が違いますからね。
徳島で生活していると、特に徳島市内の場合
阿波踊りを避けて通ることができないにほどに根付いています。

私の場合でご説明すると・・・

まず幼稚園で初めての阿波踊り経験をしました。
チームのことを「連」と言うのですが、
通っていた幼稚園で連を作って阿波踊りに参加していました。
また私は公文式に通っていたので、
公文連としても阿波踊りに参加しました。
その後も父親の会社の連で踊ったりもしまた。

大阪の学校では小学校高学年の運動会=組体操ですが、
徳島県民は組体操なんぞしませんよ。
もちろん運動会も阿波踊りに決まっています。

さらに徳島では例えばダンスを習うように
阿波踊りをお稽古事として習う子がいます。
クラスに一人くらいはいましたね。
徳島市内で生活していれば阿波踊りを
踊る機会は割とそこら中にあるんです。


阿波踊りのいいところは、何と言っても
「観客を巻き込むマインド」が強いところです。

阿波踊りのお囃子の中にこんなフレーズがあります。
「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損」
これが全てを言い表しています。

徳島を離れてもう随分経つので今はどうかわからないけれど、
私が住んでいた頃は徳島市内の阿波踊り最終日の15日は
みんなが「踊る阿呆」になる日でした。
ある時間帯のみですが、踊り手が踊る演舞場を解放して
一般の人も自由に踊れるようにするんです。
また開催期南中は市内の道路など至る所でセッション的に
出演者が勝手に踊りまくっています。
眺めるもよし、混ざるもよしです。
だけど見ていると確実に「踊らにゃ損」っていう気分になりますよ。

こういうマインドを小さい頃から半強制的に
植えつけてくれるところって阿波踊りの、
ひいては徳島県の魅力かもしれない!


話が変わりますが、先日今私が住んでいる大阪の高槻市の夏祭り
「高槻祭り」で開催されるイベント「高槻ウエーブ」に
出演者として参加してきました。
高槻ウエーブは2000年から始まったイベントで、
まだ歴史も浅く小規模ですが、毎年たくさんのチームが踊っています。

高槻に引っ越してきた最初の年にも高槻祭りには行ったし、
高槻ウエーブも見たことあるんですよ。
でもひねくれものの私の当時の感想は
「阿波踊りには敵わない。」
これだけでした。

月日は流れ私も子供を持ち、ひょんなことから
今年はなんと出演者として子供と一緒に高槻ウエーブに参加しました。
いざ参加してみると
「面白すぎる!」
「最高」
「毎年踊りたい」
随分気持ちに変化がありました。

これは私が歳をとったからだけではないはず。
立ち位置が変わったからなんですよ、きっと。
大勢のお客さんの中で演者として踊るってなかなか爽快ですもの。
阿波踊りの時と同じ、阿呆になる感覚を思い出したからだ。

やっぱり私は「踊る阿呆」が好きなんだ。
これからも一生ずーっと「踊る阿呆」でいたいと思う。

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浜田 綾(コトバノ):ライター
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