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九州国立博物館で開催のアール・ヌーヴォーのガレとドームの自然讃歌展に完全オリジナルデザインのこうぶつヲカシを制作しました

4月より6月にかけて、約2ヶ月ほど、九州国立博物館での特別展で、「アール・ヌーヴォーの時代の古代のガラスを琥珀糖こうぶつヲカシで表現することになりました。最初に、お伝えすると、正直とても難しい制作となりました。まず、作り上げてくれた開発、制作、広報、事務、デザイン、全てに関わるラボメンバーに感謝と尊敬の気持ちを表したいと思います。

お分かりと思いますが、これはもはやモデルが鉱物ではありません

初めてガラスへの挑戦


去年は、東京国立博物館と名古屋の科学館で宝石店用に鉱石の特別作品をお作りしました。その前には、ミュシャ展、九州大学所蔵の鉱物展、京都大学美術館向けなどなど、そういった、私たちが気合が入る、博物館や美術館向けの作品があります。

鉱物をテーマにしてきた私たちに出された課題はなんと、「古代のガラス」でした。最初はどうやってまとめようかと、すぐには浮かばないなぁと思っていたのですが、まず私たちが挑戦したのは、この古代ガラス独特の表現を作るための「素作り」でした。

琥珀糖を作るのに、最初の段階で、流し缶に煮詰めた粉寒天とグラニュー糖を流し込み、それを冷やして固めたものを、取り出してカットしていくのですが、その塊のことを私たちは「こうぶつの素」と呼んでいるのですが、その素を作るところがまず第一関門でした。

これにつなぎとなるシャンパーニュの透明を入れてみる。断面が三角になるかな?
こちらが最終こうなったの図。古代ガラスのニュアンスを表現

何度も色の割合を試して、一つ一つのガラスの再現を目指していきました。

グラデーションに、斑点を施したようなものまで新しい表現に挑戦

そして切子ガラスの表現が超難易度の、そして得た達成感

カシス味とシャンパーニュ味のグラデーションに、ナイフで切子の表現を施してゆく
シャンパーニュ味に形作った後、金箔を隅にだけポイントで艶めかせる

これらの表現のために、小刀でどこまで深く溝を切るのか、彫刻刀を使ってみたり、深さを試したりと試行錯誤しました。仕上がってこれで行こう!となった時は、本当に嬉しかったです。

実際に展示されている作品の資料を何度も見ながら制作

ガラス展の展示が無事に始まりました。その反応はいかに?


10種類ほどの、ガラスの再現、最初は鉱物ですらない新しい素材への挑戦に、正直再現できるのか、それをお菓子としておいしく美しくの答えが出せるのか、手探りの連続でしたが、現在九州国立博物館での展示では、ありがたいことに、たくさんの方のお手に渡っているとお聞きしました。

会場内に設置された、展示風景
是非実物をお手にとっていただきたいです。

こちらの展示でのみ、ご用意の作品となりますので、是非足を運んできただけたら嬉しいです。

せっかくなので、麗しいお茶を楽しめる作品もご用意しました

なお、今回は優雅なお茶の時間が楽しめるコンセプトの「春のティータイム」もご用意しております。

麗しいガラスの展示にぴったりな春のティータイムのこうぶつヲカシ
淡い色合いのこうぶつヲカシ
春のティータイムのこうぶつヲカシ

そして美術館では初めてのTUBUTE指輪ブランドも並びました


展示でご用意した、ハラペコラボの指輪ブランドTUBUTEも並んでいます。
石のようなチェコガラスの煌めきが、一つ一つ違う風合いを持っていて、運命の子がいるかもしれません。

石の礫(つぶて)より、TUBUTEと名付けました
シルバーも真鍮の土台も、どちらもお好みでおすすめです


100個ほど並べてみました!!
指輪が入っている箱もハラペコラボオリジナル制作です♪

既にこちらも、旅立ったそうですが、お客様の目に留まるものがありますように!
どうぞ一緒にこのイベントを楽しみましょう。


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