［メグ様］2-1話　家族

朝9:15、美しい御尊顔がカーテンから漏れる陽光に照らされ、メグ様が起床された。
ジェラートのイラストが可愛らしく装飾されたニットパーカー、ショートパンツ、ソックスを纏っているが、そのお召し物は少しはだけており、立ち姿はさながら『ヴィーナスの誕生』のように美しい。
部屋を出て廊下を進みメグ様専用のエレベーターに乗り、1階へ降りた。

メグ様の御宅は3階建てで、3階がメグ様専用、2階がお母様専用、1階がご家族様共有のスペースとなっている。
美しいお母様、大手企業社長のお父様、妹様との4人暮らしである。
お母様は若い頃、高級SMクラブでナンバーワンの女王様であり、その時の最も従順な奴隷がお父様だった。
当時毎晩のように遊び回っていたお母様は、一世を風靡したイケメン俳優との間にメグ様を妊娠された。メグ様が幼稚園へ入園される頃になると、お母様は女王様の引退を考え、お父様と結婚することを選んだ。
お父様は別のお相手と結婚したばかりで当時1歳になる娘もいたが、お母様からの「結婚してあげる」というお言葉に二つ返事で感謝を述べ、その日のうちに離婚し、その後お母様と再婚した。

エレベーターのドアが開き、ドアの前にはお父様と妹様が深々とお辞儀をして待っている。

「「メグ様おはようございます！！」」

「おはよー❤︎」

メグ様はご家族様に挨拶をして、そのままダイニングに歩いていく。
妹様はメグ様の後について歩き、お父様はダイニングのドアを開ける。