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「WEBライターは誰でもなれる」は本当か。2年間ランサーズを利用して思うこと。

ランサーズでWEBライターもどきをしているはらのと申します。
今回は大手クラウドソーシングサービス「ランサーズ」を2年ほど利用して思うことを書いていきたいと思います。

実際「誰でも」なるのは難しい

結論から述べますと、私は誰もがWEBライターになれるとは思いません。また簡単になれるものとも思いません。
何故ならライターとしての基本スキルである、読みたくなる文章を書くことはとても難しいからです。

誰でもできる簡単な文章作成の実情

クラウドソーシングサイトでは「誰でもできる」「簡単」などといった募集案件をよく見かけます。文字を書くだけですからその通りなのですが、商売として考えると事情も変わってきます。
文章は誰でも書くことができますが、「商品として成り立つ文章を書く」こととは別のものです。
つまり実際問題、最低限のクオリティが求められるといってもいいでしょう。

ハードルが低いからこその問題

WEBライターへの参入ハードルは低いと言って問題ありません。未経験からスタートしようと思ったのなら、クラウドソーシングサイトに登録すればすぐにWEBライターになれます。
しかしそれこそが問題で、素人ライターとクライアントとの間で認識の違いが生まれてしまいます。
スマホやPCがあれば文章は書けますから、ライター、クライアント共に簡単作業のように錯覚してしまうのです。

低価格案件の理由

クライアント側がクラウドソーシングサイトで発注する一番の理由は「低価格で外注委託が可能」だからです。質と価格を比較し、価格を取ったわけですから品質は未経験の素人が書いた文章でも問題ありません。
しかしクライアントが想定している「素人さんでもこのくらいは書けるだろう」の基準を満たせない未経験WEBライターもいるわけです。するとクライアントは非承認にせざるを得ませんし、半分博打になってしまいますから、はじめから相場価格での依頼がしにくいのです。

承認されない理由が分からない

一方ライター側は精一杯努力してライティングしていることがほとんどです。未経験ながらネットでライティングについて調べているという人も多いでしょう。
しかしクライアントが納得しなければ承認(報酬)は得られません。
多くのクラウドソーシングサイトでは非承認の理由はライターに公開されませんから、何が不足していたのか試行錯誤して気付いていくしかありません。

結局続かなくなる

WEBライターは誰でも簡単にできるというけれど、一生懸命文章を書いても承認されない、報酬が得られない、となるとモチベーションが保てなくなります。
最後にはWEBライティングで稼ぐことに意義を見出せなくなり、クラウドソーシングサイトから撤退してしまうのです。
結局WEBライターは簡単ではなかったし、自分には向いてなかったと思うことでしょう。

WEBライターに必要なもの

ではWEBライターに必要なものとはどのようなものでしょうか。私は主に以下のように考えます。

・情報収集力
案件のテーマに沿った情報を調べ、その中から人が読んで有益だと感じる情報を文章に組み込む必要があります。
そして多くの人に読んでもらうためには検索されやすい単語を織り込むこと(SEO対策)も必要です。

・営業力
自分がどんなテーマなら有益な文章を書けるのか、自分に委託するメリットは何かをクライアントに訴える営業力も必要です。
そのためには信頼される実績と人柄も必要になってきます。

この二つをもっと簡単に言い換えれば努力と時間が必要ということになります。

努力と時間を捻出し続けられるか

WEBライティングする際に必要な努力と時間を、ゼロから築き上げていくのはエネルギーが必要です。特に未経験の場合は自分の得意分野も定まっていませんから、ひたすら案件をこなしていくことになります。
人は興味のないことに向き合うとき、想定以上に消耗するものです。

・どこまで時間と努力を捻出し続けられるか。
・どの程度までなら苦痛ではないか。

WEBライターが簡単だと感じるかどうかは、以上の二点がポイントではないでしょうか。

その努力は「簡単」ですか?

これまで述べてきた試行錯誤や努力を、私は「簡単なこと」だとは思いません。
例えばこの記事はここまでで2000文字足らずです。その2000文字足らずを書くのに、二日以上の時間をかけています。WEB上では速さを求められますから遅筆と言われればまったくその通りです。
しかし本来ライティングをしっかり行おうとするのであれば、そのくらい時間がかかるものだと私は思います。
短い期間で情報収集、情報の精査、構成を考え、文章を考える。つまりWEBライターというのは、手間のかかる作業の積み重ねを短いスパンで行うものなのです。

楽しいが原動力

あなたは好きなことについて文章を書くことは好きですか?
もし好きなことを文章にするのが「楽しい」と思うなら、WEBライターを継続していく上で原動力になります。
そうでないのなら、稼げる前に力尽きてしまうと思います。WEBライターはそんなに簡単な仕事ではありません。
クラウドソーシングサイトにはライティング以外の発注もありますから、自分に合った案件を請け負ってほしいと思うのです。

すれ違いが気になっていた

クライアントとライターの「簡単」に対する認識の違いを感じていたためにこのような記事を書きました。
クライアントによっては駆け出しライターが納品した文章を、「おかしな文章だからツールを使っているかもしれない」と考える方もいるようです。中には本当にそのようなWEBライターもいるかもしれません。
しかし多くの初心者ライターは「簡単」「誰でもできる」として下げられたハードルに挑戦しているのです。
未経験者が思い切ってチャレンジしていることを切って捨てられてしまうのは、同じWEBライターとしては悲しくもあるし、むなしくもありました。

これからWEBライターに挑戦しようとする人へ

チャレンジするかどうかは自分次第です。チャレンジした結果、向いてなかった、稼げなかったがあってもいいのです。それも貴重な経験の一つになるでしょう。
しかし正真正銘「誰でもできる」ものではないということはあらかじめ知っていてほしいのです。せっかくチャレンジするのですから、思うようにいかなかったからといってガッカリするだけで終わらせるのは勿体ありません。
どのような結果になっても「いい体験した!」と自分のプラスにしていってください。
知らなかった世界を知ることができるのは、WEBライターの醍醐味の一つです。

まとめ

クラウドソーシングは本業の窓口としても、副業としても有用なのは確かです。しかし登録すればすぐに利用できることから、安易に考えてしまってはいないでしょうか。
個人のクライアントも大勢いますし、未経験のライターもいます。どちらも手探りで、各々に置かれた立場からクラウドソーシングを利用しています。
気軽に利用できる分おざなりになってしまうことも多いですが、現実と同じように「PC画面の向こう側」を意識して、互いにクラウドソーシングサイトを有効活用していけたらと思います。

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