あなたは同じ食事が続いても飽きないタイプですか?そしてオタクですか?

どうやら同じものを食べ続けることに対する耐性は人によって結構差があるらしい。

職場で「お正月は餅ばっかり食べて飽きるから食パンが食べたくなる」という話題になった。
私は同じ食べ物が続いても毎回新鮮に美味しいと感じるタイプなので、その感覚にピンとこなかった。
何なら家の食事が好物のカレー(バーモントカレー甘口)の時は敢えて多めに作ってもらい、5食くらい連続で食べている。
大学時代は4年間ほぼ毎日Lチキを食べていた。むしろ食べたくて仕方がなかった。
社会人になり一時的に一人暮らししていた時は、1日3食の内1〜2食をうどんにしていたが、それもシンプルに「食べたいから」という理由だ。
もう何年も毎朝バナナとヨーグルトを食べているが、毎朝「バナナうめー」と思っている。

職場では「同じものが続くのは辛い」派の人が多く、私の話を聞いて驚いている人も多かった。
「コーヒーや紅茶を毎日飲んでも飽きないのと同じ感覚」
と説明すると理解してくれる人も多かったが、後輩の1人が
「えっ私は飲み物でも飽きます!」
と言った。
聞けば彼女は好物のミルクティーだろうと連続するのが嫌で、各種飲み物を用意して毎日日替わりで飲んでいるそうだ。

その日の帰り道、後輩と2人になり話の続きをした。
元々飽きやすい性格であり、特に食事に関しては同じものが続くのが耐えられないらしい。毎日同じものを食べることに対し「もったいない」と感じるそうだ。
「限られた食事の機会を同じ食べ物で消費するのが勿体ないってこと?」
と尋ねると、それも違うと言う。
毎日同じものを食べることで、その食べ物に対して抱く「美味しい」と言う感覚に慣れてしまうのが怖い、ということらしい。

「面白い本を読むと、もう一度この本を知らない状態で読みたいと思う感覚があるじゃないですか。だって初めて読んだ時に感じた面白さって超えられないから」
私にとって、理屈は納得はできるが共感はいまいちできない感覚だ。
確かに私も「記憶を失ってもう一度初見の状態で読みたい」と思うことはあるが、むしろ何度も同じ作品を読み返し理解を深めていく過程が好きだ。伏線やトリックが巧みな作品を初めて見た時の、驚きそのものに価値があることもわかるが、そういう作品こそ2回目3回目の「ここはそういう事だったのか!」と気づく感覚の方が個人的には好きかもしれない。
だから同じ映画や作品を何度も見る。
小学生の頃、ハリー・ポッターをひたすら周回していた時期があった。1巻2巻3巻と読み進め5巻(当時の最新刊)まで読んだらまた1巻から読み直すのを6回くらい繰り返していた。

そう彼女に言うと、彼女は「だから私は”好きだけど詳しくない”になりがちなのかな」と呟いていた。
確かに彼女はマンガやアニメなどが好きだが、所謂オタクのように詳しくはない。
その場では「一つの食べ物を食べ続けても平気か」も「オタク気質かどうか」も、結局どちらも「飽きやすいかどうか」なのかも…という話になった。

でも時間を置いて改めて考えてみると、少し違う気もする。
彼女は自分の性格を「飽きやすい」と称したが、彼女はその食べ物や作品そのものに飽きているのではなく、大切にしたいのでは。
あくまで「ありがたみを失うことへの恐怖」であって飽き性とは違う気がする。
飽き性とは対象への興味をすぐなくしてしまう人のことではないのか?
それとも私に飽きるという感覚があまりないから理解できていないだけ??
この件に関しては色んな人の意見を聞いてみる必要があるかもしれない。

蛇足:ちなみに私は子供時代も、クラス内で一瞬だけ流行った遊びをいつまでもやりたがり「いやソレもうええって」と言われるタイプだった。この前まであんなに楽しんでいたのに、何故それが今やると楽しくなくなるのか本気で疑問だった。割と今も。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?