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フィードバックはどのように受け取られ、どのように行動に影響するのか:論文レビュー

こんにちは、原田です。
しばらくフィードバックについて探索を行うことになったので、いい論文をまとめていこうかと思っております!

今日の論文


Consequences of Individual Feedback on Behavior in Organizations
組織における個人フィードバックが行動に与える影響
Daniel R. Ilgen, M. Susan Taylor,1979

サマリ

フィードバックは、受け手の認識、受容、応答意欲に影響を与えることが確認された。特に、フィードバックの内容が具体的であるほど、その効果は高い。また、ポジティブなフィードバックはネガティブなフィードバックよりも受け入れられやすい。

わかったこと①
フィードバックが受け手に与える影響を示すモデル

このモデルはフィードバックの受け手がフィードバック情報を処理するプロセスを4つの段階に分けて説明しています。

Perceived Feedback(フィードバックの認識):
受け手がフィードバックをどのように正確に認識するかに関する段階。フィードバックの刺激と受け手の特性がフィードバックの認識に影響を与える。

Acceptance of Feedback(フィードバックの受容):
受け手がフィードバックを正確な評価と受け入れるかどうかを決定する段階。ここでは、フィードバックの提供者の信頼性が重要な役割を果たす。

Desire to Respond to Feedback(フィードバックに応答する意欲):
受け手がフィードバックに従って行動したいという意欲を持つかどうかに関する段階。フィードバックの内容やタイミングが影響する。

Intended Response(意図された応答):
受け手がフィードバックに基づいて設定する目標や行動を示す段階。フィードバックは、受け手がどのような目標を設定するかに影響を与える。

わかったこと②
目標とフィードバックの具体性が相互にどのように影響しあうか

  • 目標とフィードバックの具体性の一致が重要であり、特に具体的な目標と具体的なフィードバックの組み合わせが最も効果的

  • フィードバックの具体性が欠けていると、目標が具体的であってもその評価が難しくなる

  • 一般的な目標と一般的なフィードバックの組み合わせは最も非効率的

論文から得た学び

  • フィードバックを上手く受け取れない/受け取ってもらえていない時に、どんな心理プロセスでつまづいているのか、考察することができる

  • 目標とフィードバックはともに具体性をあげて組み合わせる必要がある

フィードバックを受ける側、行う側も注意すべきポイントがわかると発展的な振り返りにつながりますね!

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