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原先生へ:2年間のクリニックの出来事を報告

2022年4月19日、原先生が亡くなって2年が経ちました。
今日は先生の好きだった崎陽軒のお弁当を頼みましたので、ぜひ召し上がってください。

最初、仏壇の前にはお弁当だけだったのですが、受付スタッフがおもむろにマグカップにお茶を入れて先生の前にもっていきました。
そういえば先生は、診察前や診察の合間に熱いお茶をスタッフに入れてもらっていましたね。さすが受付さん、先生のことをよくわかっているなぁと感心しました。

さて、ここ2年間でクリニックも不妊治療業界もいろいろ変わりましたので報告させてください。

まず、はらメディカルクリニックの変化
・未婚女性の卵子凍結を再開。
・未婚男性の精子凍結開始
・外国人患者の受け入れ体制強化
・非配偶者間体外受精(IVF-D)の実施体制整備
・独自の精子バンク開始
・PGTの開始
・常勤医師1名体制から2名体制へ

そして、不妊治療業界のこと
・卵子凍結を全国展開するネットワークが登場(当院は所属していません)
・会社の福利厚生として不妊治療の助成を行う企業の増加
・体外受精など保険適用範囲の拡大

クリニックの出来事に関していうと、特に非配偶者間体外受精(IVF-D)は原先生もずっと開始したかったことだと聞いていたので、実現できて本当に嬉しいです。この件は何度も何度も話し合いを重ね、また倫理委員の先生方にもご意見をいただきながら、夫婦・子ども・ドナーの誰も嫌な思いをしないような実施要項を作りました。原先生にもぜひお見せしたかったです。

そして、不妊治療業界のことでいうと保険適用範囲の拡大がとりわけ大きなトピックかと思います。不妊治療、特に体外受精は今まで患者様の経済的な負担が大きく、治療を受けたくてもなかなか踏み出せないご夫婦もいました。しかし今回の保険適用範囲拡大によって、体外受精の経済的ハードルが下がり、より多くの夫婦が治療に進むことができるようになりました。
ただ先生もご存じの通り、保険適用範囲は限られているので、その中でどれだけ妊娠率の高い治療を提供できるのか、というところを今後見極めていかなくてはいけないなと思っています。
今年の1月から常勤として加わった鴨下先生と一緒にそのラインの見極めをしていくつもりです。

といった感じで、この2年間、バタバタしながらも新しいことへの挑戦と時代の流れに沿った変化への対応を、チームワークで乗り切ってきました。
最初は常勤になりたての私が院長になって、ハラハラ見守っていらっしゃったと思いますが、最近は安心して見ていられるようになったのではないでしょうか?(そうであってほしいです)

これからも色んな事が起こると思いますが、自慢のチームワークで柔軟に変化していくハラメディカルクリニックを楽しみにしていてくださいね。

来年も崎陽軒をご用意しますので、ぜひまたクリニックに遊びに来てください。

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