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朝ドラ・ちむどんどんとは

2022年9月30日で最終回を迎えた「ちむどんどん」。
私は初回から最終回まで1回もかかさず観ました。
途中、もう無理だ……もう離脱しようと何度も思いましたが、怖いもの見たさなのか、毎朝複雑な気持ちになりながらも最後まで見届けることができました。

私が朝ドラを見始めたのは、育児休暇中に放送していた「マッサン」から。
ウイスキー醸造所を作るマッサンとエリーのラブストーリーは史実と時代背景を楽しみながら興味深く視聴していました。
そのマッサンの脚本家が今回のちむどんどんの脚本家と知ったのは、ちむどん(以下こう呼びます)の評価が怪しくなってきた頃でした。

かつて「純と愛」という沖縄を舞台にした朝ドラがありました。
沖縄生まれの主人公が大阪でホテル修行をして、故郷の沖縄でホテルを経営するという物語でしたが、この朝ドラもかなりの酷評でした。
実は、私はこの純と愛はおもしろかったんです。
「家政婦のミタ」の脚本家、遊川さんが手がけているということもあり、ストーリーはよかったと思うのです。
ただ、ミタさんの脚本家ですから、朝のテイストに合わない暗さというか、主人公がこれでもかと苦難にぶつかるという内容に、みんな心を痛めていたところはありましたね。
純と愛が「駄作」と言われることについては、特に異論ありません。
なぜなら、最終回「だけ」ひどかったからです。
純のひとり語り、何も解決していないのに、純の中で勝手に納得して勝手に終わった感じがあったのだけは許せなかったです。

とはいえ純と愛はまだストーリーは骨太だったと思うのです。
さすがにこれはひどいと思ったのは「まれ」です。
ストーリーがめちゃくちゃ。突然消える父親、突然出てくる姑、最後に手作り結婚式で大合唱で終わる、「なんじゃこりゃ?」の最終回。
ただ、まれでは柳楽優弥さんがいい役だったんです。やはり朝ドラきっかけで人気が出る俳優さんがいると嬉しいですよね。
「#俺たちの菅沼」とか!
純と愛も黒川華さんや吉田羊さんがよかったですよね。

さ!て! くだんのちむどんですが、沖縄の美しい風景と、沖縄返還についての歴史、食文化など沖縄についていろんなことが学べると期待して視聴を始めました。
第1週でいきなりお父ちゃんが亡くなって、どうなるのだろうと思ったあたりがピーク。
東京に行くと決めたちび暢子がやっぱり行きたくないと言ってバスを降りたあたりで、なにかおかしいぞ……と嫌な予感がしました。
そしてあっと言う間に子どもたちは成長し、借金などなかったかのように好き勝手に人生を謳歌していく。
細かいことを挙げればキリがないのですが、とにかくご都合主義で週初めに勃発した問題はすべて「金曜ミラクル」で解決。
自分中心の主人公とそれを賞賛するだけのサブキャラ。
毎日のように「#ちむどんどん反省会」で自分がおかしいと思ったところをツイッター民の皆さんと答え合わせをしていました。
毎週毎週「これ以上の最悪はない」を簡単に塗り替えて行き、開始2か月の頃にはすでに「歴代最悪の朝ドラ」の地位を確立しつつありました。
政治家までが苦言を呈し、NHKの会長が「ドラマなのでご容赦を」とフォローする始末。
この時すでにちむどんは社会現象にすらなっていたのです。
もしかしたら、悪名を上げることでちむどんは歴史に名を刻むことができたし、話題になり世間の関心を引くという意味では成功と言えるのかもしれません。

まだ3か月もある、まだ1か月残っていると思っているうちに、どうでもいいエピソードが繰り返され、最終回のほんの数分で40年くらい時間が過ぎるという暴挙。
空いた口が塞がらない……と言いたいところですが、ある意味想定内笑

あーーーーーーやっと終わった!!!

きっと世の中の人たちは来週からの「舞いあがれ」にちむどんどんしていることでしょう。

最後に、あのドラマ一番のシーンは、井之脇海さん演じる矢作が再び包丁を握った時の静かな喜びと感動が滲み出た表情だったと思います。
井之脇さん、これからブレイクするんでしょうね。

しかし、ちむどんのラストカットはまんま純と愛じゃない? と思ったのは私だけでしょうか?
検証する気はありませんが。

結局、「#ちむどんどん反省会」で毎日呟いていたので、最終回だから大いに語るつもりが、改めて語ることもありませんでした笑

みなさん、半年間おつかれさまでした!

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