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「アートは場所に旗を立てる」瀬戸内国際芸術祭総合ディレクターの北川フラムさんの話に衝撃を受けた

こんにちは。原田ケンスケ@衆議院岡山1区/声つづりプロジェクト代表 です。
今日は恒例の京橋朝市からスタート。毎月第1日曜日ですが、1月は第2日曜日です。私が6時すぎについたときでも気温はマイナスだったようです。例年、1月他の月に比べてお客さんが少ないのですが、それでも沢山の方が来られていました。今年も皆勤参加の予定です。毎月の楽しみ!

昼間は各所での街頭演説を行い、午後はイベントに参加。
福武教育文化振興財団のフォーラムへ。
瀬戸内国際芸術祭など様々な芸術祭の総合ディレクターの北川フラムさんがゲストでした。

「アートは場所に旗を立てる」

北川さんは、能登半島地震の被災地である奥能登でも、2017年から「奥能登国際芸術祭」を3回に渡って開催されています。それゆえに、講演の冒頭では被災地の状況に関して強い想いを語っていました。
「奥能登国際芸術祭」で、能登と接点を持った若い世代やアーティストやベンチャー企業などの方と、発災以来ずっとやり取りを続けているとのことです。なんらか被災地支援できることがないかをみんなで議論し、実践しているそうです。

このような人のつながり、土地への愛着が生まれることがアートによる地域づくりの実践である「芸術祭」の価値なのだと思います。
美術品のために、美術館を立てて、そこに美術品を収蔵することも大きな価値があります。素晴らしい美術品で、アートを鑑賞して圧倒された経験は皆さんにも有りませんか?
一方で、地域と密接に関わる芸術祭を作ることで、アートを通じて人と人のつながりや地域への愛着が生まれる。島や山の中に、アートを作る過程でアーティストと住民の交流が生まれます。そして、そのアートを見たり、芸術祭を体験する中で、来場者と住民・地域の交流も出てくる。
その結果、住民が地元への誇りを持つ。移住者が増える。といったポジティブな変化が出てくる。

今日の北川さんの話で一番印象に残ったフレーズが、

「アートは場所に旗を立てる」

「ただの島」「ただの田舎」。あえて強い表現をすると「衰退していく地域」だった場所にアートが入ることで、「
「あの、アートの場所」
「芸術祭で行った場所」
となり、
「会った、おばあちゃんにもう一度会いに行こう」
となっていきます。

※想像以上に、政治的な面でも勉強になったので、北川フラムさんの本をすぐ買いました

※まさに、被災地である珠洲市と芸術祭に記事があったので共有します。

人口だけで見ず、地域の人の試行錯誤が活きる地方分権を

政治の世界では、安倍政権のときの「地方創生」という言葉がありました。その際の目標は
「東京圏の転出人口が転入人口より多い状況を作ること」
→結果的には転入が更に加速。
「出生率を1.4の現状から、1.8まで回復させること」
→結果的には1.26とより下がりました。

人口減少は地方はもちろん、日本全体で今後加速をしていきます。
そのスピードを少しでも抑えるための政策を行うべきです。しかし、人口減少を前提とした社会の作り方も同時に進めなければなりません。

その際に必要なことは、国から圧倒的に高望みな、成功確率が少ない出生率の数値目標を押し付けられ、地方間で人口の奪い合いをすることではないと思います。

やるべきことはいくつもあります。

「関係人口」を増やすこと
住民以外の人が地域に愛着を持ち関わる状況を作る。そのためには、複数の保育園や公立学校に通うことができる仕組みの検討など、教育のあり方の転換の議論などが必要です。

地元の人の試行錯誤を支える政治
「よそ者・馬鹿者・若者が活性化の鍵だ」とよく言われます。しかし、いちばん大事なのは「住民」だと思います。思いのある住民のみなさんが、自分事として、地域の活性化のためにおこなう試行錯誤こそが最も大事です。そしてそれを応援していく政治とならなければなりません。
地方分権が必要です。

地元に誇りを持つ大人
私は、日々地域を歩き多世代の方からいろんな話を聞きます。
「この地域はもうだめだ」という話を確かに多く聞きます。
一方で、
「工場があった頃に比べて人は減ったけど、この祭りは他に負けない」
「ショッピングモールはないけど、みんなが集う直売イベントは最高」
だと言った話を聞くこともあります。
やはり、こういう「愛郷心」や「誇り」がにじみ出る方が多い地域が増えてほしいと思います。
そのためには、「人口」という一つの物差しだけで、政治が地域の盛衰を決めつけてはいけないと思っています。

引き続き、地元岡山からより良い社会を作るために、未来のために挑戦を続けます。

以前、こんなブログも書きました。

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