見出し画像

同じことの中に、新しいことを見つける

先月、『できそうなことを、すぐやる。』という記事を書き、それを地でいくかのように、Instagramのお絵描き用アカウントを開設して1か月で100回投稿しました。仕事もモーレツな時期、我ながらよくやった。

上目遣い

Instagram : @harahiroshi.drawing


もちろん苦行してるわけではなく、とても楽しく描けているので、これは、45歳にして新たな趣味を手に入れたのだ!と喜ばしく思っています。なんでこんなにハマったのかといえば、iPadで描いてみたらすごく書き味がよくて、これまでもずっと抱いていた「描きたい欲」の火種が一気に大きくなったから。

発見があるから、続けたくなる

主に我が家の猫・シオさんを中心に描いているのですが、毎日同じ被写体を描いているなかでも、「描き方」「ツール(ブラシ)」「被写体の捉え方」などいろいろな面で発見があって、それに気づくと嬉しくて次また描きたくなる、そんなことの繰り返しでした。たとえば、以下のような気づきがありました。

・最初使っていたブラシから、さらに極細の線に変えてみたら、より好みの仕上がりになった
・いったん中細線で下書き用の輪郭を描いた後、下のレイヤーに太いサインペンでささっと目や影などを塗りつぶし、最後に上のレイヤーに極細線で輪郭をイチから描き直すと、意図しないランダム感が残ってくれていい
・描いている様子をみていた妻から「ちゃんと見てない」との指摘。たしかにヒゲや毛並みなどのよく見えないところを想像で描いてしまい、人工的になってしまった。自分はテキトーな人間であることの再認識(汗)
・輪郭を描かず、被写体と背景の塗りの色を変えて境界を表現してみる
・輪郭を描かず、毛だけで描いてみる
・逆光の影描くのが楽しい
・後ろ姿描くのも楽しい
・お茶目な表情は太い線でマンガっぽく描いてみるのもいい
・猫みるとき、表情だけでなく全体像とか動きとか注目するようになった
・夜の黒目が多い顔が好きだったけど、昼間の細目もいい
・猫のヒゲってけっこう長いな
・口の角度がかわいさを左右する など

2年間毎日一緒に過ごしている猫ですが、お絵描きのために観察に意識が向いて、今まで気づかなかった生態や表情を、一ヶ月の間にたくさん知ることができました。

「継続」の中に「発見」と「新鮮」を

同じことをしているようで、その中に新しいことを見つけられることは、継続本来の目的を維持するひとつの要因ではないかと思います。そもそも継続自体が尊いものですが、続けることが目的となってしまい、続いていることで自分を納得させてしまうことがしばしばあります。それだと、思考停止に陥っているかもしれない。ちょっともったいない。

ただ続けているのではなく、そのなかで「新しい発見を探している」心持ちで取り組むと、継続が形骸化せず、成長・結果・成果をより実感できるのかなと思います。

継続が力になるとき

こんなこと言うと元も子もないのですが、実際のところ、ぼくのお絵描きはあくまでも趣味なのであまり結果に重点をおいていません。ただ、ここでの気づきは本業であるデザインの仕事にも生きそうだという意識はあります。描き方、ツールの選び方、観察の仕方などはデザインや表現の幅に直結するからです。総合的にクリエイティブの力を高めたい、という自分自身が本来持っている目的の一助になってくれるはず。

ひとつだけ成果があって、自分のお絵描き発信を見て仕事を依頼してくださった方がいました。1か月前にはなかった新しい引き出しが仕事になったという成果は、20年以上デザイン畑で仕事をしている自分にとって、すごく新鮮で、励みになる体験でした。

そんなわけで、まだ始めたばかりで「継続」というレベルではありませんが、同じことしつつもアンテナの角度や距離を少し変えることを意識して、楽しく続けつつ、クリエイティブの目・対象を見る目を養い、技術も向上させたいと思います。

画像4


画像4

精細シオ

画像5

Twitter : @harahiroshi
Instagram : @harahiroshi.drawing


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?