ドリームプラン

邦題では「ドリームプラン」だが、原題は"King Ricghard"です。
観る前は、ビーナス、セリーナ姉妹を貧しい境遇からテニスのトッププレイヤーに育てた父親の美談かと思っていたのですが、観始めると美談というよりは正直好きになれない傍若無人な父親の物語で、まさに”King Richard”と呼ぶに相応しい父親の物語でした。

確かに、娘(しかも2人)を金もなく何のコネもない所からテニスのトッププロにまで育て上げるなんて、並大抵の父親にが逆立ちしたってできないことなので、偉大な父親ということについては異論はないのですが、関係者への接し方がまさに王様然としたわがままさで、実際自分の周りにいたら好きになれない人物。
映画に差し込まれる実際のニュース映像から、アメリカでは”King Richard”として有名な人物なんでしょうが、日本では”King Richard”ではなく美談として宣伝した方が客の入りも見込まれるので「ドリームプラン」と夢のあるタイトルにして美談として宣伝したのでしょう。それは戦略として成功だと思います。

だけど、映画を観ている最中に感じる居心地の悪さというか父親へのイライラは、前提知識があれば素直に物語に入って行けたかと思うと、この邦題はいかがなものかと思ってしまいます。


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