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HSPの僕がコーチングを通して見つけた”ニュートラル”な心理

こんちは、原です!
僕は2021年の6月からコーチングを受けています。

コーチングとは相手の話に耳を傾け、観察や質問を投げかけながら、ときに提案などをして相手の内面にある答えを引き出す目標達成の手法のことです。

出典:MOTIVATION CLOUD『コーチングとは?

月に1回1時間のセッションを受けて10ヶ月が経過し、気づいた変化を書き残しておきます。
このnoteは僕自身の思考の整理が主目的ですが、ついでに「コーチングって流行ってるみたいだけどうなの?」という人の参考になれば幸いです。

前提

  • 年齢:1991年生まれの30歳

  • 特性:HSP(セルフチェック)

  • 利用しているコーチングサービス:ZaPASS

コーチングを受け始めたきっかけは、昨年4月に新規プロジェクトの立ち上げのために、東京から島根に単身移住したことでした。
会社自体はフルリモート・フルフレックスだったので、日々、社員同士で顔を合わせていたわけじゃないけれど、多くの社員は東京近郊に住んでいるため、会う機会は格段に減りました。
そんな背景から、直属の上司以外にも僕がフラットに相談ができる場があるといいだろうということで、会社がコーチングサービスを紹介してくれました。

どんなことをやっているか

月に1回1時間、担当コーチの方とオンラインセッションを行い、僕が課題に感じていることを挙げ、コーチに壁打ちをしながら、その課題の解決方法を模索しています。例えば以前、僕から「タスクが溜まってくると精神的に余裕がなくなって何も手につかなくなる癖を直したい」という課題を挙げました。
それについてコーチから

  • なぜ直したいのか

  • 余裕がなくなるというのはどんな状態か

  • 克服した上でどのような状態になっていることが理想か

のように、課題の本質を見極める質問をもらい、僕自身で言語化し、明らかにしていくようなイメージです。

”ニュートラル”な心理の発見

最初はコーチングを通じて仕事に役立つテクニックの獲得を期待していました。
しかしセッションを繰り返していくうちに、そういった表層的なものではなく、僕のもっと根本にあるエゴや感情が明らかになっていくのを認識しました。それはまるで暗い井戸を覗き込んで何かを探すような、勇気のいる行為でした。ずっと昔に井戸に放り込んで蓋をしていた、自分一人ではとてもじゃないけれど怖くて認めることができなかったものを明らかにする過程において、コーチはそれらを否定することなく、そっと寄り添ってくれました。
その心理的安全性の担保があったことで、僕はだんだん自分自身に対して正直になっていくのを感じました。

特に直近2、3回のセッションの途中で心理状態が”ニュートラル”になっていることを実感しています。
”ニュートラル”の感覚を他人に伝えるのは難しいのですが、以下の説明がしっくりきました。

感情には3種類しかありません。つまり、
①快の反応 ―― 喜び・うれしさ・楽しさなど
②不快の反応 ―― 怒り・不満・憂鬱・くやしさなど
③快でも不快でもない“ニュートラルな”状態
(中略)
つまり私たちの日常は、「快を追いかけながら、実際には不快に反応してばかり」です。人はいつだって「感情に振り回されている」のです。

出典:東洋経済『心が強い人は「無感情」を習慣にしている

上記③が”ニュートラル”な心理状態です。ただ単にリラックスしている状態とは異なり、「快」「不快」への反応を保留し、一歩引いて眺めている感覚です。
ニュートラルな心理状態は、恐らく一部の人にはごく自然にできていることで、そんな人たちからは「何を取り立てて言ってるんだろう」と思われるかもしれません。
しかし僕のようにHSPだったり、いわゆる考えすぎな傾向があったりする人にしてみると、ニュートラルな心理状態はなかなか得難たいものだったりするわけです。

僕はいざニュートラルになったときに「こんな心理状態があったんだ」と愕然としました。車に例えると、今まで一度も使っていなかったし存在を認識すらしていなかった「ニュートラル」ギアが装備されていることを発見したような感覚でした。それはとても静かで、穏やかで、「凪」という単語がぴったりくる状態でした。

ニュートラルな心理がHSP特性にもたらした変化

HSPというのは「いろいろな情報をキャッチしやすい特性」だと理解しています。

HSP(Highly Sensitive Person=とても敏感な人)という言葉がネット検索やSNSなどで話題となっています。音や匂いに極端に反応したり、他人の感情を自分のことのように感じたりする、繊細な気質を表した言葉です。HSPは、病気や障害を表す医学的な診断の名前ではありません。

出典:NHK『これだけは知ってほしい!“HSP”のこと

ラジオに例えると、他の人がFM放送しか受信できないところを、HSPの人はAM放送からTV音声、あるいは海外の放送局に至るまで幅広い周波数を受信できる高性能なアンテナを持っていると表現できると思います。

その分、思わぬ電波を拾ってしまったり、混線してしまったりすることもあります。かといってアンテナの性能を変えるのも難しい。
でも、コツを掴めば、どの周波数に合わせるか、音量をどのくらいにするかは選ぶことができます。

心もそれと似ているのではないでしょうか。
HSP特性を変えることは難しいかもしれません。というより、変える必要はなくて、僕たちは本来、どんな情報をどのくらい受け取るかは選ぶことができる。心地いい情報を心地いい量だけ受け取って、他からはそっと距離を置くこともできるはずです。
そして自分にとって心地のいい情報を聞き分けるためには、”静かな心”でないとうまくいかない。ニュートラルな心理とはそんな静かな心理なのかなと思います。

僕はニュートラルな心理になることで、情報の取捨選択のコツがだんだん掴めてきたことを感じています。
仕事でタスクが積み上がって気持ちがいっぱいいっぱいになった時、目を閉じて、深呼吸を数回行うことで、コーチング最中ほどニュートラルにはなれませんが、一度それを経験したからこそ、手がかりを持って近づくことができます。ニュートラルに近づくと、こんがらがったタスクを並べ直し、冷静に対処しやすくなります。

まとめと補足

僕にとってのコーチングは、抱える課題の本質に気づき、対処していくプロセスです。仕事術やライフハックの本や動画は巷に溢れていますが、僕が必要としていたのはもっと個人的で根本的な課題解決でした。
おかげで、仕事がスムーズに進むようになる以上のことが達成できている手応えがあります。

なお、コーチングやHSPについて記しましたが、個人の解釈、感想であり、不正確な表現もあるかと思いますが、ご容赦ください。
また、一口にコーチングと言っても様々な種類があるようです。コーチとの相性もかなり重要です。
あくまで参考情報という前提で、コーチングに興味を持った方のヒントになれば幸いです。

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