あらゆる芸術に「基本」はある。ただ、演劇の場合「基本」ほど、身につき難く、ないがしろにされるものもない。そこにはいくつか理由がある。 同じ舞台芸術のバレエ、舞踊、オペラなどでは「基本」が無ければ話にならない。身体を使うということでいえばスポーツもそうだ。文学では言葉・文章。音楽では音感・譜面。造形や絵画ではデッサン。……だんだん怪しくなってくる。ブレイクダンスやヒップホップは? ラップに譜面は必要だろうか。Eスポーツもある。どれも「基本」より圧倒的に「センス」が求められる。
総合演劇雑誌「テアトロ7月号」に劇団キンダースペース第45回公演「新・復活2024」の戯曲が掲載されました。 キンダースペースにお申し込みいただければ送料無料でお送りいたします。 post@kinder-space.com 担当:瀬田 紙面には引き続き、「能登半島地震・災害義援金協力のお願い」を 無名塾 仲代達矢氏と、原田の連盟で掲載させていただきました。復興への道のりはまだまだ厳しく、どうぞご協力をよろしくお願いいたします。
もう一つのモノドラマ 「モノドラマ」をレパートリーの一つとしてから25年が経ちました。元々はこの小さい空間での発表に相応しく、朗読や一人芝居といった既存のものではないスタイルの模索からたどり着いた表現の形です。一人芝居との違いは、小説でいうと「地の文章」にあたる会話以外も含め、俳優が「語る舞台」であるという事ですが、これは一人の演者による演劇空間の創出として独自のものと考えています。 題材は、ほぼ全て日本の近代文学の短編から取り上げ、俳優の「今」の身体による近代の再発見と
劇団キンダースペース 第44回本公演 シアターX提携 「報われし者のために」 原作:サマセット・モーム 翻訳・翻案・演出:原田一樹 2023年2月15日~19日 東京・両国シアターカイ 決断の苦渋 ~「報われし者のために」について~ 本作品はイングランドの田舎町に居を構えるアーズレイ家が、裕福で平穏な日々を送りながら、その内側に、明日にでも全てを崩壊させかねない種を宿す、その過程を描いている。モーム58才、1932年の作品。欧州における史上初の総力戦となった第一次世界大
劇団キンダースペース 第45回本公演 シアターX提携 「新・復活 2024」 原作/レフ・トルストイ 翻訳・脚色/島村抱月 上演台本・演出/原田一樹 2024年2月28日~3月3日 東京・両国シアターカイ 抱月の「近代」 トルストイ最晩年の長編『復活』は、ロシアに春が訪れる自然描写から始められる。これにはもちろん意味があって『復活祭』がこの時期だからだ。主人公二人はこの日に再会、十一年後のこの日に別れる。この祝祭は磔刑の三日後キリストが復活したとの聖書の記述によるが、