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1 「おい、走馬灯って知ってるか」 高校時代からの友人が言った。 土曜日の夜の居…
雲ひとつない初夏の青空。これから来る夏への理由のない期待。時折そよぐ風。梅雨明けの土曜…
はじめに この物語はstand.fmで配信していらっしゃる漫画家の緒方しろさんの収録『雨の図書館…
今日で17歳が終わる。 そんな事を考えながら、教科書から目を上げ、なんとなく窓の外を見…
1 久しぶりに山の絵を描きたいと思ったのが、そもそものはじまりだった。 本業で…
※ひとつ前の記事に前編があります 5 男性が差してくれる傘の中に入るのは何年ぶ…
1 無数のカエルの鳴き声に包まれ、星ひとつ見えない曇天の下を、私は歩いていました。 6月の夜。 左には川が流れ、川の向こうも右側にも田んぼが広がる、誰も通っていない道。 右の田んぼの向こうには林があり、そのさらに向こうにある大学は見えません。左の川の向こうの田んぼの先には家々がポツポツと建っていますが、どの家にも灯りは点いていませんでした。 その日の夜は暖かく、むせ返るような緑の匂いが立ち込めていました。 これから雨が降るのかもしれないな。どうせ降るな