例えば、音を探求するとスピーカーの形はどうでも良いのかもしれない。良い音を出すために作り上げられたものは、足し算と掛け算をした後に、引き算し、余分なものは削ぎ落とされる。
良い文章というのもは、そうでしかない。
落語などの演劇は、削ぎ落として、削ぎ落として、面白いオチがやってくる。
料理は、最小限の味付けで見た目と味をしつらえる。
読者や聞き手に遠慮せず、分かる人だけが解るものを少しだけ混ぜ込む。
伏線であり、リズムであり、調味料である。
一手間もふた手間もかけるから、余分なものは削ぎ落とす。
日本の美は、手間をかけて削ぎ落とす。これに尽きるように思う。
写真は鹿苑寺(銀閣寺)
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