過食を治したくて漢方内科に通ったら、劇的に症状が改善した話

前回の記事で書いた通り、3年間にわたる過食症を治したくて漢方・心療内科に行く決意をした。通い始めて4か月程度だが症状が快方に向かっていると実感できている。


①初診の様子

初診では、先生に過食と同時にこの3年間でPMSの症状も出てくるようになったこと、具体的な行動としては緊張やイライラから冷蔵庫の中身が空になるまで食べてしまうことを伝えた。
診察では舌診(中医学では健康状態を確認する一つの手段として舌を観察する)、脈拍を測る、栄養状態を調べるための血液検査、血中ビタミンD濃度の検査をした。
初診では漢方2種類、ビタミン剤が処方された。

②血液検査でわかった鉄分・亜鉛不足

血液検査では鉄不足、亜鉛不足であることがわかった。特に亜鉛不足の方が深刻で、私の場合は先生が理想としている数値の半分以下だった。
鉄、亜鉛不足による症状は色々とあるが、例えば以下のようなもの。

鉄不足・・・神経伝達物質の合成がうまくおこなわれず、さまざまな精神症状が現れる。憂鬱な気分になりやすい、ちょっとしたことで落ち込む。
亜鉛不足・・・女性ホルモンの分泌量が低下し、ホルモンバランスが崩れる

よく女性は鉄分が足りないといわれるが、普通に生活していて「鉄分足りていな」と自分で実感することはまずないので、検査結果の数値できちんと自覚することができてよかった。自覚することで「よし、理想的な数値になるように頑張ろう」と思えた。
血液検査の結果を受けて漢方2種類、ビタミン剤に加えて鉄分サプリ、亜鉛のサプリを購入するようにアドバイスされた。(先生に推奨されたサプリは別記事で紹介したいと思う)
また食事の際はタンパク質をしっかり摂取するようにアドバイスされた。
先生曰くしっかり摂取すれば甘いものを過食したいという気持ちは治まるということだった。

③日常で意識したこと

過食症を治すために今まではネットで調べた情報でおすすめのサプリを購入したり、自己流で取り組んできたが良い効果はでなかった。
今回はちゃんと診察を受け、自分と向き合い、治したい、治すことができると決意したので先生に言われたことを意識しながら生活した。

タンパク質、野菜を常備する

先生に言われた通り、まずはタンパク質をしっかり摂取すること。過食スイッチが入ると手っ取り早く食べられるものであるお菓子、加工食品に手が出やすい。スイッチが入ってからお肉や野菜を調理している平常心はないので冷蔵庫に胸肉でつくったサラダチキンや切った野菜を常備しておくことにした。ただ、サラダチキンと野菜だけだと味が淡泊で満たされず、やっぱり甘いものが食べたくなる。そこで自家製ドレッシング(特にお気に入りは胡麻ドレッシング。作り方も簡単。)をつくってかけてみたところ、かなり満足度があがった。
タンパク質をしっかり食べるだけで本当に過食は治まるのか、と疑心暗鬼だったが満腹感によって甘いものを食べる量が減ったので効果があると思う。

食べたものの写真を撮る

食べたものの写真をとることにした。食べたものをノートに書くことも考えたが面倒なので写真をとって自分だけが閲覧できるX(旧Twitter)に投稿した。過食していると一体何をどのくらい食べたかわからない。冷静になったときに見直したいと思って記録をし始めたが、食べた量を見て自分を責めたり、落ち込んだりはしないようにした。ただ、自分が食べた量をみた時に頑張って稼いだお金で買った食べ物を一切味合わずにむさぼるように食べて、しかも楽しくもない、むしろ苦しい時間を過ごしていることに純粋にお金と時間がもったいないな、と思った。

他の趣味を見つける

私が過食するのは緊張、イライラかつ「時間に余裕があること」だったと思う。私は過食すると1、2時間は食べ続けていた。在宅勤務がメインだったこともあり、過食期間の3年間は通勤していたときよりも時間に余裕があった。せっかくできた時間を過食することに費やしていた。
無理やりではあったが、過食に費やしているこの時間を別のこと充てるために2つのことを試してみた。

①ジム入会
お風呂、サウナ付きのジムだったので頑張って運動するというよりは「お風呂とサウナだけ入りにいくかぁ」という軽い気持ちで行っている。また、ジムの月会費もあるので、行かないともったいないという気持ちもある。
これが結構ハマり、仕事を終えたら夕方からジムに行く習慣がついた。お風呂やサウナに入ると体力も消耗するため、帰宅後に「よし、食べるぞ!」と過食スイッチが入ることが減った。
②読書
近所の図書館でいくつか本を借りて読み始めた。これも結構ハマった。私は過食中にyoutubeを見てることが多いのだが読書の場合は両手がふさがるのでながら食べがしにくい。また、内容も推理小説とかサスペンス系だと早く読みたい!という気持ちになるし、エッセイも心が穏やかになるので、読書しながら過食するということはほぼなかった。

最近は上記2点にハマっているが、また飽きるときがくると思う。でも少しずつ過食の頻度が減ってるのでこの習慣が定着すれば良いなと思う。

ストレスを避ける

ここ半年間はかなりストレスを感じる仕事をしていた。異動したばかりで慣れない業務であったこと、周囲とのコミュニケーションもうまくとれていなかったので緊張感のある日々やイライラが過食に繋がっていた。
もともと八方美人かつ無駄なプライドがある私は「できません」と周囲にいうこともできなかった。しかし、思い切って今の仕事を続けていくことが辛いことを上司に伝えた。結果としてその業務からは離れることになった。
これからどのような業務をするのか決まっていないので自分のキャリアはどうなるのか、という不安はあるが無理をしていた時よりも心が軽い。そして「できない」と口にできたことで無駄なプライドは捨てることができたし、周囲の期待に応えなければ、という強迫観念もなくなった。今は仕事のストレスによる過食は大幅に減った。


漢方内科の先生にみてもらって覚悟がきまって自分なりの工夫もしながら過ごした4か月間。
自分の身体を大切にできるのは自分しかいない。これからまた過食してしまう日もあると思うが、ゆっくり自分の心と体に向き合っていきたい。


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