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【ガチ解説】ルカメタザシアン全解剖

 皆様こんにちは。はらと申します。(Twitter:@hara_03_08)
 大それた題名ですが、今回はルカメタザシアンデッキの解説記事になります。拙い文章ですが、最後までお付き合い頂けると幸いです。

1.初めに

 私の記事を初めて読んで下さる方が大半だと思いますので、簡単な自己紹介をさせて頂きます。

 ポケカは2018年の夏、ちょうどGXスタートデッキが発売された頃に流行に乗っかって始めました。いわゆるグズマ2,000円テテフ5,000円時代ですね(小学生時代に旧裏も少しやってました、もう20年も前ですね…)。最初に購入したスターターがメタグロスGXデッキだったこともあり、元々好きだった鋼タイプのデッキを長く使用してきました。

 そして、昨年末に「ルカリオ&メルメタルGX TAGTEAM」(以下ルカメタと呼ぶこともあります)と「ザシアンV」を組み合わせた、鋼ポケモン好きにはたまらないアーキタイプが登場します。通称「ルカメタザシアン」デッキです。

 このルカメタザシアンを自分なりに考察し、構築に手応えを感じているため、9月の新弾「仰天のボルテッカー」の環境に入る前に記事にまとめたいと思い立ち、今回執筆に至りました。

 そして今回は、2020年シーズン2のシティリーグ福岡にてルカメタザシアンデッキを使用し、見事準優勝という結果を残されましたビッパ09さん(Twitter:@l97080261)に、執筆のご協力を頂きました。

 はじめまして。ビッパ09といいます。ポケカはタッグボルト環境の頃に友だちから勧められて始めました。大型大会の経験は、JCS2019に「ルカリオ&メルメタルGX」と「ジバコイル(ダブルタイプ)」のデッキで挑んだところから始まります(思えば、この頃からずっと鋼デッキを使っていました)。この度は、執筆者のはらさんからお誘いを受けて、協力させていただくこととなりました。

 さて、これ以上前置きが長くなると退屈ですので、早速本題に移りたいと思います。

 なお本記事は「伝説の鼓動」環境での解説・考察ですので、「仰天のボルテッカー」に収録されるカードについては考慮しておりません(一部除く)。また、本記事では独特な呼称及び略称を用いる場合がございます。予めご了承願います。

2.ルカメタザシアンとは

 冒頭からルカメタザシアンというワードを連発していますが、どのようなアーキタイプなのか、まずは簡単に解説していきたいと思います。

 メインは名前の通り、「ルカメタ」と「ザシアンV」になります。「ルカメタ」のビートダウンデッキは昨年のタッグサポート(「シロナ&カトレア」や「グズマ&ハラ」など)の登場と共に環境に現れ、チャンピオンズリーグ東京で優勝したことにより、一躍有名となりました。

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(実はルカメタデッキの記事も書いています。お暇な方は是非…シティリーグ福岡ベスト4【ルカリオ&メルメタルデッキ】自己満足記事)

 当時のルカメタデッキの強みはなんと言っても耐久性の高さです。自身のGXワザで耐久を上げ、鋼ポケモンならではの耐久UPグッズ「鋼鉄のフライパン」を身につけることで弱点まで無くせることが出来ます。さらに「アセロラ」による全回復や「マオ&スイレン」を複数回使用(「シロナ&カトレア」や「ルザミーネ」というサポートにより、トラッシュから回収が可能だった)することで、数多の中打点デッキ達を完封していきました。

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 また、当時最恐の鬼畜ムーブだった先行1ターン目「やぶれかぶれ」+「カキ」で「レシリザ」に炎エネ4枚に対して、「タッグコール」が1枚あれば後攻1ターン目「ダブル無色エネルギー」手張りから追加効果有りの「フルメタルウォールGX」を放ち、「レシリザ」の炎エネルギーを全てトラッシュする事が出来ました。「(タッグコール」で「ルカメタ」と「グズマ&ハラ」をサーチ以下略)

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 しかし、「ルカメタ」に必須だった「アセロラ」や「ダブル無色エネルギー」などはいずれもAレギュレーションマークの為、レギュレーション変更により使用できなくなりました。

 (「ルカメタ」はさすがに厳しい…)皆がそう思っていたはずです。しかし剣盾環境に入ると原作の伝説ポケモンであるザシアンとザマゼンタが、鋼タイプかつ強力なスペックを持ったVポケモンとして登場しました。さらに「メタルソーサー」という優秀なグッズが登場し、鋼タイプは一気に環境トップへ躍り出ました。

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 剣盾発売当初は三神に独り占めされていた「ザシアンV」ですが、その後は「ザシアンV」のみで素早く勝ち切るスピードザシアンや、鋼タイプとして噛み合わせの良いルカメタザシアンというアーキタイプが環境に現れました。これから解説していくルカメタザシアンは、「ルカメタ」の欠点であった決定力不足を「ザシアンV」で補い、高耐久と高打点併せ持った強力なデッキとなりました。

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 このルカメタザシアンデッキは、チャンピオンズリーグ愛知でも準優勝という好成績を納めており、非常に強力なアーキタイプとなっています。

 ちなみに今回御協力頂いたビッパ09さんもルカメタザシアンの記事を執筆されておりますので、是非ご覧になってください。【準優勝】ルカリオ&メルメタル型ザシアン【シティ福岡シーズン2】

3.「伝説の鼓動」環境 おさらい

 構築の解説に入る前に、現在の対戦環境について簡単におさらいをしたいと思います。

 現在の環境は、一言で表してしまえば「大怪獣バトル」です。ムゲンゾーン発売直後から流行した「ムゲンダイナ」、爆炎ウォーカーに収録された「マルヤクデ」、伝説の鼓動収録の「セキタンザン」など、TAGTEAM以上のHPを持つ大型ポケモンをメインとしたデッキが環境を席巻しております。

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 剣盾環境から新しく登場した「Vmax」ポケモンは、高いHPを持つTAGTEAMポケモンですら一撃で倒されてしまう程のパワーと、同じVmaxポケモンの攻撃を耐えられる耐久力を併せ持った、力こそパワー!みたいなポケモン達です。

 しかし、剣盾環境直後から大流行した三神ザシアンや、Vポケモンによるサブアタッカーを得たピカゼク、青天井代表格の小ズガ、「クワガノンV」によるグッズロックデッキなども多く存在し、非常に混沌とした環境だと感じております。

 本来なら大型大会で結果を残したデッキと、それを対策する為のアーキタイプが環境に多くなりがちですが、今年に入ってからの某ウイルスの影響により、大型大会が実施されない状況が続いております。その為メタゲームが進まず、元々存在するアーキタイプが廃れることなく、新たなアーキタイプが新弾発売毎に増えていったため、現在の環境になったと考えております。

 ここまでを踏まえ、現在の環境を次のように考えております。(私が普段プレイしている福岡地区での環境考察です。その他の地区では多少流行りが異なると思われますので、予めご了承願います。)

●Tier1
・三神ザシアン
・ムゲンダイナ
●Tier2
・セキタンザン
・マルヤクデ
・ドラパルト
・超MM
・ピカゼク
●Tier3
・小ズガ
・ゼラオラパルスワン
・クワガノン
・ルカメタザシアン
・チルタリス

※各デッキに対するプレイングは6項にて解説致します。

 これらのアーキタイプに安定して勝つためには、どのような要素が必要かを考え、大きく分けて以下の4点にまとめました。

①Vポケモン同士で対面した際に相手を素早く倒すことができる(エネ加速要素+打点)
②Vmaxポケモンにワンパンされない、もしくはVmaxポケモンをワンパンできる(耐久力or特性、もしくは打点)
③TAGTEAMポケモンとのダメージレースに勝つことができる(耐久力or特性+打点)
④「チルタリス」や「ジュナイパー」を相手にした際に十分な勝ち筋が存在する(追加効果ワザor複数の非Xポケモン)

これらの条件を元に考察した結果、次項で解説する構築に到りました。

4.デッキレシピと各カードの解説

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