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アダムとイブのせいにして

思わず身体がノってしまうくらい心地よいリズムに乗せられた、この世の終わりかよってほど哀しみに暮れた歌詞。

皮膚科の帰り道でした
ストレスが溜まっているようだ
肌荒れの原因は全部
私を捨てたあなたのせいかも

”私を捨てたあなたのせい”
そう思っていないと、やってられないよ。

あなたがよくインスタで
絡んでたあの子のせいかも
ひいてはあの子を育てた
親のせいかも

でもあなたは好きだった人だから、恨むことはできない。
だけどわたしからあなたを盗ったあの子は憎い。
見たことも会ったこともない、無関係な親まで憎んでしまうほど。

全部全部誰かのせいにしてしまえば楽なのにな
私は何も悪くないの そう言ってよ
そう言ってよ

「全部誰かのせいにしてしまえば楽なのに」
それは結局、
「全部誰のせいにもできない」
ってことで。
でも「自分が悪かった」と認めてしまったら最後、哀しみや憎しみに押しつぶされてしまうから。

アダムとイブのせいにして
あなたを盗られる憎しみも哀しみも
アダムとイブのせいにして
最初から 最初から
全部なくなってくれよ

人間の根源であるアダムとイブに責任を負わせてみても、なにも世界は変わらないことはわかってる。
それでも誰かに、なにかに、罪をなすりつけでもしないとやってられない。
最初から全部なくなってしまえ。
最初から全部はじまらなければよかったのに。

涙の帰り道でした
限界が迫っているようだ
誰とも会いたくないのは
自分のせいかも

現実逃避していたって、自分の現状くらい本当はわかる。
だけど今だけは考えさせないでよ。
現実を知らせないでよ。
友達にも、家族にも、会いたくない。
心配されて、励まされたら、これが現実だって認めてしまうことになる。

全部全部電子レベルに戻ってしまえばいいのに
私は不幸になるために今 生きてないよ
生きてないよ

幸せになるために生きているのだから、

アダムとイブのせいにして
脳の隅々まで涙で洗ってよ
アダムとイブのせいにして
最初から最初から 出会わなかったことに

あなたを恨むのも、あの子を憎むのも、疲れた。
泣いて泣いて泣いて、たくさん泣いて、すべてなかったことにする。

嗚呼 どうしてだろう
嗚呼 たった一人が居なくなるだけ

あなたがいなくなるだけ、たったそれだけなのに、すべてがなくなってしまうくらいの喪失感。

アダムとイブのせいにした
だけどね 何にも変わらない毎日だ
アダムとイブのせいにして
最初から最後まで
自分のせいだったのに

現実から目を背けて、
最初からなにもはじまらなければよかったなんて考えて、
たくさん泣いて、
それでもあなたは戻ってこないし、
なかったことにはならないし、
肌は荒れるし、
これはわたしの現実なんだ。

受け止められないままだった
リンゴは リンゴは
齧られたままだった
アダムとイブのせいにして
止められなかった
それが全てなのに

「もっとあのときこうしてたら」
「もっとわたしがこうだったら」
なんて考えてももう全部が遅い。
わたしはちゃんと大切にできていたのかな。
今となっては自信がなくなる。
だってわたしは捨てられたから。

嗚呼 最初から最後まで
自分がわからなくて


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